げんぱつ 2011年11月25日 No.174

原発問題住民運動大阪連絡会 - げんぱつ 2011年11月25日 No.174

げんぱつ 2011年11月25日 No.174

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げんぱつ
 2011/12/5 11:37

ストレステストでは今後の原発の安全は確保できない

関西電力は11月17日、定期検査で停止中の大飯原発4号機の再稼働の前提となる安全性評価(ストレステスト)の結果を原子力安全・保安院に提出しました。これでストレステスト結果を提出した原発は、10月28日の大飯原発3号機をはじめ、11月18日の四国電力伊方原発3号機に続いて全国で3基となりました。国はストレステストの結果を原発再稼働の条件としており、今後、原子力安全・保安院や原子力安全委員会が審査を行います。

安全評価(ストレステスト)とは

ストレステストとは、想定する地震や津波に対して原発の各機器の安全性にど程度の余裕があるかを、コンピューターでシュミレーションして行います。保安院は外部の有識者や国際原子力機関(IAEA)の意見を聞きながら、計算の正しさを調べると言います。そして再稼働には地元の同意が必要で、最終的には首相らが政治的判断を行うといいます。

いま日本全国の原発は震災、津波で停止中を含め80%が運転を停止しており、再稼働が実現しないと来年の5月までには定期検査入りですべての原発が停止します。
「原発ゼロ」の世論の高まりの中で、電力会社は原発停止に伴う供給電力不足対策として節電の計画を立て、一般市民にも需要増加期での10%節電が計画されています。しかし、電力会社の目標は、何よりも定期検査で停止している原発の再稼働であり、ストレステスト審査による再稼働承認を目指しています。

ストレステストで原発再稼働を認めることは

いま進められている政府・財界・電力会社のこの動きは、安全で安心な社会のために原発の早期・計画的な廃止を目指す「原発ゼロ」の国民的な運動にとっては、極めて危険な動きです。

(1)なし崩しの原発再稼働
この動きは、「原発ゼロ」という国民的な基本要求を横に置いて、電力不足を口実にしてなし崩しの原発再稼働を国民に認めさせ、盛り上がっている「原発ゼロ」の動きを骨抜きにすることです。

(2)事故の根本原因の解明がまず必要
「原発ゼロ」の国民的な要求は、福島第一原発のもたらした悲惨な実像が産み出した国民的な意識の変化、「安全神話」の崩壊から生まれました。この福島第一原発の深刻な事故がなぜ起こりどう被害が広がったか、事故原因と実態の究明がまず行われ、それに基づいて今後の対策の基本が国民的に明らかにされ、国民がそれを認めることが必要です。福島原発事故原因の徹底究明なしに今後の安全対策は成り立ちません。

(3)情報公開に基づく公正な政策を
いままで国や電力会社が発表してきた事故の経過に対して、事故から2カ月もたって発表された多くのデータを用いて行われた分析に基づく異論が続出しています。津波の来る直前の大地震で原発は配管や機器が破壊されていたというような大きな異論です。大津波による停電が原因で、原発は地震には大丈夫だったというような電力会社に都合のよい経過報告でなく、完全な情報公開に基づく科学的な調査・分析と、公正な総合的な安全対策の確立なしに今後の日本の原発の安全は保障されません。そして今までの様々な基準の見直しや強化が必要です。

(4)原発村の勢力を居座らせるな
今後の調査、審査、政策立案などの機関は、原発利益集団(原発ムラ)関係者を居座らせず、推進に手を染めなかったひとびとによる公正な機関に切り替える必要があります。

政府は、ストレステストに基づく原発再稼働でなく、緊急対策としての事故の収束や、汚染対策、賠償問題などにあわせて、事故対策の根本課題として事故原因の究明と、それに基づく基本対策、エネルギー政策の確立に取り組むべきです。
真の安全対策「原発ゼロ」から目をそらす政策には要注意です。


原発日誌・大阪 10/21〜11/20

21日
原子力安全委員会が防災対策重点地域(EPZ)見直し案をまとめた20日、隣接する福井県に関西電力の高浜、大飯の両原子力発電所が立地する府や府北部の自治体も情報収集などに追われた。EPZに代わる緊急防護措置区域(UPZ)が半径30キロ圏内に拡大されれば8市町で計13万4000人以上の府民が影響を受けることになり、避難計画の見直しなども必至だ。

21日
電源開発が青森県大間町に建設中の大間原発について、国に建設許可の取り消しを求めている函館市の市民団体「大間原発訴訟の会」ら3団体が経済産業省を訪れ、建設許可の取り消しを求める4万7494人分の署名を手渡した。

22日
東京電力福島第1原発事故で原子力安全・保安院は、原発の「冷温停止」実現後3年間の安全対策をまとめた東電の計画書について専門家に評価を聞く意見聴取会を福島県いわき市で開いた。出席者からは、政府と東電が年内の達成を目指す、原子炉の温度を100度以下に保つ冷温停止状態の定義などについて疑問が呈された。  

22日
福島第1原発事故を受け東京電力が講じた柏崎刈羽原発の安全対策の妥当性などを議論する県の技術委員会の第3回会合が新潟市内で開かれた。定期検査中の同原発1、7号機で東電が行っている安全評価(ストレステスト)について、専門家の委員から「運転再開の根拠にならない」などと厳しい意見が相次いだ。
 
23日
千葉県柏市根戸の市有地で採取した土壌から1キロ当たり最大で27万6000ベクレルの放射性セシウムが検出された問題で文部科学省は現地調査を行い、福島第1原発事故で放出された放射性セシウムを含む雨水が現場の側溝から外に漏れ出し、土壌に染み込んで蓄積された可能性が高いとの調査結果を明らかにした。

25日
内閣府原子力委員会の専門部会は、福島第1原発事故の被害額を基に、原発事故のコストを1キロワット時当たり0.0046〜1.2円とする試算を固めた。原発の発電コストへの影響は限定的との見方を示したことになるが、事故の被害額は、除染費用や賠償額など未確定の部分が多く、さらに膨らむ可能性がある。

25日
環境省の外局として来年4月の発足を目指す「原子力安全庁(仮称)」の初代長官について、細野豪志環境・原発事故担当相は経済産業省の現役幹部やOBからは登用しない方針を明らかにした。

25日
被爆者の全国組織「日本原水爆被害者団体協議会」(日本被団協)は、四国電力(高松市)に、原発の段階的な操業停止や廃炉を求める要請書を提出した。同会が6月に決めた方針に沿ったものである。

25日
運転開始から30年以上経過している関西電力大飯原発1、2号機の高経年(老朽)化問題で、おおい町の時岡忍町長は25日、「40年から50年前の技術で作られている。運転が継続されるならば、最新型炉へのリプレース(置き換え)が必要」との見解を示した。

26日
原子力委員会は、原子力政策大綱の見直しに向けた新大綱策定会議を東京都内で開いた。会合では、東京電力福島第1原発事故を受けた事故コストなどについて議論。同委の小委員会が前日まとめた試算をめぐり、「実績に基づいた試算でなければ納得が得られない」など、試算の前提条件をめぐり意見が相次いだ。

26日
東京電力は、福島第1原発から出た放射性汚染水の地下水への流出を防ぐ遮水壁(地下ダム)を1〜4号機の陸側に設置するのは「効果がない」として見送り、海側のみに設けることを決めた。工事は28日から着手する。

26日
東京電力福島第1原発1〜4号機の廃炉措置について、内閣府原子力委員会がまとめた報告書案が分かった。使用済み核燃料プール内の燃料は2015年以降、原子炉内の溶融燃料は22年以降、取り出し作業を始め、廃炉終了には「30年以上を要する」との長期見通しを初めて盛り込んだ。報告書案は、28日に開かれる原子力委の中長期措置検討専門部会で了承される見通し。

27日
中部電力は浜岡原発4号機で予定していたプルサーマル発電の実施見込みが立たないことから、使用するMOX燃料60体のフランスからの輸入を延期すると発表した。

28日
関西電力は定期検査中の大飯原発3号機の安全評価(ストレステスト)の結果を、全国で初めて原子力安全・保安院に提出した。国は安全評価を原発再稼働の条件としており、今後、保安院や原子力安全委員会の審査を受ける。ただ、再稼働には最終的に地元の同意が必要で、年内の再稼働実現は厳しい状況だ。

28日
福島第1原発事故で東電は、水素爆発で大破した1号機の原子炉建屋を覆うカバーが完成したと発表した。建屋内の空気は放射性物質を吸着するフィルターを通して外に放出され、東電は建屋内に比べ放射性物質の濃度が約100分の1に低減されるとしている。

29日
関西電力が大飯原発3号機の安全評価を提出し、再稼働に向けた手続きの一つが済んだ。だが、周辺自治体や原発に反対する市民は「福島の事故の教訓を生かした安全基準を示してほしい」など次々と注文や懸念を表明した。「原子力発電に反対する福井県民会議」の代表委員の小浜市の明通寺住職中島哲演さんは、「安全基準を明確にしない限り再稼働を認めないという西川知事の対応に期待したい」と話した。

29日
政府は東京電力福島第1原子力発電所の事故に伴う除染作業で出た汚染土などを保管する中間貯蔵施設の整備に向けた工程表を公表した。2012年度中に立地場所を福島県内で選定し、14年度をメドに搬入を始める。それまでは市町村ごとに仮置き場で管理するよう求めた。中間貯蔵の期間は最長30年を見込み、この間に福島県外で放射性廃棄物の最終処分を終えるとした。   

30日
福島第1原発事故を受け、国や東電に原発からの撤退を求める「なくせ原発! 安心して住み続けられる福島を! 10・30大集会inふくしま」が、福島市内の公園で開かれた。佐藤栄佐久前知事や保守系首長らが共産党の志位和夫委員長と同席する異色の顔ぶれとなり、約1万人が参加した。

31日
東京電力福島第1原子力発電所の事故を受けた国会の調査委員会の運営方針が、与野党の実務者協議で決まった。事故調査委の上部機関となる衆参両院の合同協議会の委員は議員30人で構成。11月中に調査委が活動を始める見通しだ。

31日
原子力安全・保安院は全国8原子力発電所に対し、地震や津波への安全性を再評価するよう電力各社に要請したことを明らかにした。東日本大震災で得られた新たな科学的知見を踏まえ、想定する地震や津波の基準が妥当かどうか検討させる。

11月

1日
九州電力は、トラブルで停止している玄海原発4号機について、自社の判断で再稼働させることを玄海町の岸本英雄町長に正式に伝えた。九電の山元春義副社長との会談後、岸本町長は「国が安全と言ったので納得している」と受け入れる考えを示した。同社は一両日中に再稼働し、今週中にも通常運転する意向も明らかにした。

1日
政府の来年度予算の概算要求で原子力関連費用は、原発立地自治体への交付金など従来の経費約4374億円のほか、除染費用など東京電力福島第1原発事故の復旧対策経費が約5019億円で、計約9393億円に上ることが内閣府原子力委員会の定例会で報告された。

1日
内閣府原子力安全委員会の作業部会は、避難などの防護対策の準備を求める範囲について、原発から半径8〜10キロを同30キロ圏に拡大する指針案に正式合意した。圏内の市町村や道府県は今後、新指針に基づき、国や電力会社とともに具体的な地域防災計画の見直しに取りかかる。
 新指針は、半径約30キロ圏を「緊急防護措置区域(UPZ)」と設定し、放射線量の計測機器や避難経路の確保などを求める。半径約5キロ圏の「予防防護措置区域(PAZ)」では、事故発生時に優先的に避難できるように法規制やインフラを整備し、半径約50キロ圏内では被ばく低減用の安定ヨウ素剤の備蓄を進めるなどとした。

1日
東京電力柏崎刈羽原発は原子炉建屋などの津波対策として海岸側をコンクリートなどの壁で覆う防潮堤の設置工事を始めた。13年6月に完成予定。

2日
原発関連施設の唯一の法定検査機関で独立行政法人の「原子力安全基盤機構」(東京都港区)が、対象の事業者に検査内容の原案を事前に作成させ、それを丸写しした資料を基に検査していることが、新聞社が情報公開で入手した文書で分かった。

2日
東京電力は福島第1原発2号機の原子炉格納容器内の気体に、核分裂の際に生じる放射性キセノン133とキセノン135がごく微量含まれている可能性があると発表した。同午前2時48分から1時間、核分裂を抑制するホウ酸480キロを水に溶かして注入した。東電は同日の会見で「一時的、局所的に燃料が核分裂し、臨界状態になった可能性がある」との見解を明らかにした。

2日
藤村修官房長官は記者会見で、東京電力福島第1原発2号機で臨界が一時的に起きた可能性がある問題について、首相官邸や経済産業相への連絡が遅かったとして、枝野幸男経産相が深野弘行原子力安全・保安院長に厳重注意したと発表した。

2日
原子力事故に備え、防災対策を重点的に進める区域が原発から半径約30キロ圏に拡大されるのを受け、国は関係道府県への交付金を来年度予算の概算要求で、前年度の2倍以上に増額する方針を明らかにした。圏内の市町村数が44から約3倍の135に増えるためで、関係自治体を集めて東京都内で開かれた会合で説明した。

3日
東京電力福島第1原発2号機の原子炉格納容器内で、核分裂によって生じる放射性のキセノン135などがごく微量検出された問題で東電は、中性子が当たらなくても単発で起きる「自発核分裂」でキセノンが生じたとする見解を明らかにし、継続的な核分裂が起きる「臨界」が一時的に生じた可能性は否定した。

4日
東京電力福島第1原発から70キロ離れた福島県中島村。原発事故により野菜農家が作付けをあきらめ、肉牛農家が堆肥(たいひ)の提供先を失って大量のふん尿を抱えたまま行き詰まっている。放射性セシウム汚染による肉牛の出荷停止が解除されて2カ月余り。福島の農業が崩れつつある。

4日
枝野幸男経済産業相は、東京電力の合理化策をまとめた「緊急特別事業計画」を認定した。東電福島第1原発事故の被害者に対する賠償を円滑・迅速に進めるため、約9000億円の公的資金が東電に投入されることが正式に決まった。

5日
東京電力福島第1原発事故で、東電は5日、ロボットを使った3号機原子炉建屋1階の調査で、最大毎時620ミリシーベルトの高い線量を確認したと発表した。

6日
東京電力は福島第1原発2号機の使用済み核燃料プールで、冷却水中の放射性セシウムを除去する装置を稼働したと発表した。事故直後に海水を注入したため塩分濃度が高く、放置すると1年ほどで腐食して穴が開く恐れがある。東電によると、塩分濃度を下げる前にまず放射性物質を除去する必要があるという。

8日
福井県で運転停止中の関西電力の原発7基について滋賀県の住民らが再稼働差し止めを求めた仮処分申請の第3回審尋が8日、大津地裁であり、関電側が「福島第1原発のような過酷事故の発生は考えられない」として申し立ての却下を求める主張書面を提出した。

9日
枝野幸男経済産業相と細野豪志原発事故担当相、東京電力福島第1原発1〜4号機の廃炉に向け、使用済み核燃料プールからの燃料取り出しを1年前倒しして2年以内に開始することなど8項目を盛り込んだ工程表を策定するよう、東電と資源エネルギー庁、原子力安全・保安院に指示した。工程表は年内に策定する。

9日
東京電力福島第1原発事故で放出された放射性物質による低線量被ばくの影響を有識者が検討するワーキンググループ(WG、共同主査・長滝重信長崎大名誉教授、前川和彦東京大名誉教授)の初会合が開かれた。警戒区域や計画的避難区域の解除に向け、低い線量の放射線による住民の健康影響や、放射線の影響を受けやすい子供や妊婦にどのような配慮が必要かについて、12月上旬まで検討する。

9日
福島県は佐藤雄平知事と各部長で構成する「原子力関係部長会議」を開き、年内策定予定の復興計画に県内の原発の廃炉を明記し、どう進めるか盛り込む検討を始めた。

10日
東京電力は、今月中旬から柏崎刈羽原発周辺の県沿岸部で、津波の痕跡調査を始めると発表した。対象年代は、記録が少ない江戸時代以前から約7000年前までで、地層から津波の痕跡の有無を調べる。東日本大震災による福島第1原発事故を受け、日本海側で初めて実施する。来年4月下旬までに調査を終える。

11日
東京電力福島第1原発事故による放射性物質の除染で、環境省は国が責任を持つ対象となり得る地域の面積が、10都県で計1万1600平方キロに上ることを明らかにした。文部科学省が実施している航空機モニタリングの9月18日時点の結果から算出した。

11日
原子力安全・保安院は、電力事業者への東日本大震災を踏まえた安全評価実施の指示の中で、日本原子力発電に対し、敦賀原発1、2号機(敦賀市)直下にある破砕帯について地震による影響の評価指示を求めた。

12日
東京電力福島第1原発事故から8カ月が過ぎ、原発敷地内の様子が初めて報道陣に公開された。現地の事故対応を指揮してきた同原発の吉田昌郎所長(56)は「3月11日(の事故発生)から1週間は、極端なことを言うと『もう死ぬだろう』と思ったことが数度あった」と当時の危機的な状況を振り返った。

13日
脱原発を訴える「さよなら原発!福岡1万人集会」が福岡市内であった。九州・山口を中心に西日本各地から約1万5000人(主催者発表)が参加するなど「反原発」を掲げるイベントとしては九州で過去最大。

14日
東京電力福島第1原発事故を受け、福島県で18歳以下の子供約36万人を対象にした甲状腺検査の全県調査が始まった。一部開始している先行検査は福島市の県立医大病院で実施されたが、全県調査は各自治体に医師らが出向く。

15日
東京電力福島第1原発事故について民間の立場で問題点を調べる「福島原発事故独立検証委員会」が発足し、委員長の前科学技術振興機構理事長の北沢宏一・東京大名誉教授と、委員会を設立した財団法人理事長の船橋洋一・元朝日新聞主筆が東京都内の日本記者クラブで会見した。財団法人はこの委員会発足のため9月に設立され、複数の民間企業が出資している。来年3月までに報告書を公表、夏には英語版も出版する。

16日
ライフライン市民フォーラム(LLCF)と関西電力の「原発の安全に関する第13回話合い」が午後2時から4時まで関西電力本店で行われた。話合いはLLCFが事前に提出し申し入れ書にしたがって、美浜1号機建て替え問題、老化した関電原発の原子炉内壁の中性子による脆化問題などが真剣に討議された。

17日
関西電力は定期検査中の大飯原発4号機の再稼働の前提となる安全評価(ストレステスト)の結果を経済産業省原子力安全・保安院に提出した。提出は大飯3号機、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)に次いで3基目。

17日
政府と東京電力は福島第1原発事故の収束に向けた工程表の改定版を発表し、1〜4号機の廃炉処理を進めるための新たな工程表を年内に作成する方針などを盛り込んだ。また、1〜3号機からの今月1〜10日の放射性物質の放出量は最大毎時約0・6億ベクレルで、先月(毎時約1億ベクレル)より減少したと発表。年内に「冷温停止状態」の達成を目指す基本方針は維持する。  

18日
東京電力福島第1原発事故を受けて政府の「除染及び特定廃棄物処理に関する関係閣僚会合」が18日午前、国会内で初めて開かれ、一川保夫防衛相は除染作業の拠点となる福島県内の自治体役場の除染に陸上自衛隊を派遣する意向を表明した。

18日
東京電力福島第1原発事故による放射性物質の除染作業を効果的に進めるた
め、警戒区域などに指定された福島県内の12市町村の一部地域で行う除染モデル事業が、大熊町の町役場周辺(約4.5ヘクタール)で始まった。効率的な除染技術や作業員の安全などを確認し、来年から実施される汚染地域全体を対象とした除染活動に生かす。

18日
東北電力は東通原発1号機の敷地内にある断層のできた原因などを再評価する計画書を経済産業省原子力安全・保安院に提出した。

18日
福井県内に原発をもつ関西電力、日本原子力発電、日本原子力研究開発機構の3事業者は、津波などが原発に与える影響を評価する日程を経済産業省原子力安全・保安院に提出した。1586年の天正大地震で県内に大津波が襲来したかどうかについて3事業者は現在ボーリング調査中で大津波の有無を12月中に報告するという。

20日
政府の行政刷新会議は東京都豊島区の会場で、国の重要政策の問題点を公開で議論する「提言型政策仕分け」を開始した。初日のこの日は、東京電力福島第1原発事故を受け、抜本的見直しを迫られている原子力政策を検証。40年間研究を続けても実用化のめどが立たない高速増殖炉「もんじゅ」に批判が集中し、来年夏のエネルギー政策策定に当たって「計画の抜本的な再検証を行い、国民の徹底的な納得が必要だ」と、事業の見直しを提言した。

げんぱつ (大阪・原発住民運動情報付録)

【 2011年11月25日 No.174 】
原発問題救民運動大阪連絡会

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