大阪府民のみなさん
2009年8月、私たちは「国民の願いで政治を変える」歴史的体験をしました。そして生まれた鳩山内閣は、気候変動の防止対策でも前政権と違う野心的な目標〜2020年までに温室効果ガスの25%削減(1990年比)を国連で約束しました。
本集会の直前に開かれた国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)は、途上国への資金援助については合意したものの、2050年までに温室効果ガスを半減することも、先進国が果たすべき中長期目標の数字も何ら決められない不十分な結果に終わりました。
府民のみなさん
私たちは、日本の政府が先進国の一員として「共通だが差異ある責任」を果たし、25%削減の中期目標達成のために必要な法制度の制定をはじめ具体的で総合的な対策をとることを強く求めます。
私たちは、かつて公害をまき散らした大企業が率先して削減に取り組むなど社会的責任を果たすことを求めて行動します。
府民のみなさん
本集会は、「公害の根絶と被害者救済」という初心を改めて確認しました。そして「公害は終わっていない」ことを確認するとともに、大阪の代表的な3つの公害被害の根絶と被害者の救済をめざす運動への支援と参加を呼びかけています。
1. 5月19日に判決を迎える泉南アスベスト裁判の勝利をめざす30万人署名の推進
2. ぜん息患者の救済制度を新たにつくる運動の推進
3. 寝屋川市の廃プラスチック工場による健康被害を訴える住民訴訟への支援の強化
いずれも、健康で文化的な生活を営む上で欠かせない条件を公害によって奪われた住民が、その地域に住み・くらし、生き続けるために闘っているもので、裁判の勝利や要求の実現は、私たちのこれからの生活(未来)に直結しています。
公害をなくし、被害者を救済するための行動に立ち上がりましょう。
府民のみなさん
あの阪神淡路大震災から15年、安全で住みよい街づくりをめざして、府民の共同行動を広げることは、避けることのできない東南海、南海地震をはじめとする災害から命を守るためにも欠かすことができない緊急の課題です。
温暖化の進行とあいまって深刻化する都市のヒートアイランド現象、公害の頻発と被害者の急増、相変わらず続く大型都市開発と自然破壊…。大阪は持続不能な不健康都市への道を進んでいます。
こうした流れにストップをかけ、緑の空間の創出、河川と海の浄化、クルマ依存社会からの脱却を可能にする交通ネットワークづくり、市民参加による災害に強い街づくりの推進をはかりましょう。
府民のみなさん
今から38年前の第1回公害デーで呼びかけ、遼原の火のように広がった公害反対の世論は、国と地方の政治を変える大きな呼びかけとなりました。
今こそこの公害デーの原点を確認するとともに、多くの人々に共同を呼びかけ、今日を機会に周りの人に訴えて、たくさんの市民のなかに行動を広げましょう。
また、来るべき参議院選挙では、公害をなくし、地球の環境を守ることを実現させるために国政革新を目指し全力を挙げましょう。
2010年1月30日 第38回公害環境デー府民集会