年の瀬もせまり忙しい中ですが皆様に緊急のお願いをいたします。
橋下知事は、府環境農林水産総合研究所の地方独立行政法人化を検討しています。2009年中でも、府の政策として意思決定をしようとしています。府環境農林水産総合研究所は、2007年に環境情報センター(旧公害監視センター;大阪市東成区)、食とみどりの総合技術センター(旧農林技術センター;羽曳野市)、水産試験場(岬町)が統合されたものです。地方独立行政法人化とは、この研究所を府庁の行政機構から切り離し、独立した機関とするものです。地方独立行政法人設立当初は府から補助金が出されますが、徐々に額を減らし、最終的には完全な独立か、廃止に導くものです。
当研究所の環境部門は、大気、水質の常時監視及び調査研究を柱としてきました。府下で約100カ所(市町村設置含む)の大気汚染常時監視網の中央局や、ダイオキシンなど有害物質の測定分析機能などを有し、大阪府環境行政の基盤となるデータの作成、複雑化する府域の環境問題の解析を行ってきました。この機関を地方独立行政法人とすることは、これらの機能が府の行政からなくなることにつながります。しかも、地方独立行政法人の独立した財政運営の観点からは、環境部門はまったくの不採算部門となり、早晩、整理縮小の対象となっていくことが予想されます。地方独立行政法人化は、府環境行政の監視、調査、研究能力、さらには規制能力の喪失に繋がる重大な後退です。
先日、微小粒子状物質PM2.5の環境基準が決定されました。しかし、測定局数はわずかであり、その発生メカニズムの解明は、これからの課題です。一方で、PM2.5が人の健康に悪影響を与えることはあきらかであり、速やかな発生源対策の確立が急がれます。また、環境アセスメントでも、事業者の行う環境影響予測を府がチェックするには、府自身が将来の府域の環境状況を予測する技術力を持っていることが求められます。これだけのことをとっても、府の環境行政が高い技術力を確保することが必要です。環境研究機能は、強化することが求められています。
私たちは、今回の橋下知事の府環境農林水産総合研究所の地方独立行政法人化は許されるものではありません。
つきましては、大阪から公害をなくす会加盟団体・個人ののみなさんFAX・郵便などで独法化反対の抗議と意見を寄せていただきますようお願いいたします。
以上
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