#148 原発日誌・大阪 8/21〜9/20
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原発問題住民運動大阪連絡会 - #148 原発日誌・大阪 8/21〜9/20

#148 原発日誌・大阪 8/21〜9/20

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げんぱつ
 2009/9/25 12:00

21日
中部電力は11日に起きた最大震度6弱の地震に見舞われた浜岡原発3〜5号機のうち、5号機の原子炉建屋内で、耐震設計指針で想定する基準値を超える488ガルの揺れを観測したのは、配管部分の可能性があるなどとする分析結果を国に報告した。全体として5号機に損傷が目立つ。今後、配管などの設備のほか、地下構造を含めた調査を進める。

21日
駿河湾を震源とする11日の地震で、浜岡原発5号機の原子炉建屋1階で観測された数値が、耐震設計で想定した揺れを上回ったことが分かった。中部電力は「安全性に問題はないが、より詳細な評価をしていく」としている。
 同社によると、5号機は、原子炉建屋1階で488ガルを記録、想定値(484ガル)を上回った。ほかの場所は問題なかったという。 

21日
北海道電力は試運転中の泊原発3号機の非常用ディーゼル発電機2基のうち1基が損傷していたと発表した。


21日
柏崎刈羽原発7号機の燃料棒から放射性物質が原子炉水に漏れ出た問題で東電は、原子炉停止を伴う燃料交換の検討に入った。東電が微少なピンホールが開いた燃料棒を残したまま営業運転する方針を転換した背景には、7号機の営業運転容認や6号機起動試験開始の判断を行う地元自治体への配慮がみられる。

24日
運転停止中の東京電力柏崎刈羽原発6号機について、県と柏崎市、刈羽村が事実上の運転再開となる起動試験(試運転)開始を容認する見通しとなった。県の技術委員会は、起動試験に「技術上の問題はない」とする報告書を泉田裕彦知事に提出。近く柏崎市の会田洋市長、刈羽村の品田宏夫村長との3者で最終調整する。 7号機は放射性物質が漏れ出たトラブルを受けて原子炉をいったん停止させ、燃料棒を交換する方向で検討が進められている。このため、7号機の営業運転移行は11月以降にずれ込む見通しとなっている。

25日
中越沖地震で被災した東京電力柏崎刈羽原発6号機が、7号機に続いて事実上の運転再開となる起動試験(試運転)に入ることになった。7号機の燃料棒からの放射性物質漏れが地元に安全性への疑念を抱かせているなか、東電は地元に配慮するかたちで7号機の原子炉停止の検討を表明。これを受けて県と柏崎市、刈羽村の地元3自治体は7号機のトラブルとは切り離すかたちで6号機の運転再開を認めた。

26日
東電は新潟県中越沖地震で被災して運転停止していた柏崎刈羽原発6号機を地震後2年1カ月ぶりに起動し、同日午後3時40分には核分裂が連続的に起きる臨界に達した。

27日
リサイクル燃料貯蔵(RFS、むつ市)はむつ市の使用済み核燃料中間貯蔵施設「リサイクル燃料備蓄センター」の建設事業をめぐり、尻屋崎南東沖断層による地震を新たに検討対象に加え、事業許可申請書の補正書を国に提出した。この事業での補正は3回目。10年7月着工予定の工程に変更はないという。

28日
青森県六ヶ所村の再処理工場で3年前から始まった試運転が相次ぐトラブルで中断。日本原燃は、今月終える予定だった試運転を来年10月以降まで大幅に延期する方針を固めた。試運転再開の見通しも立っていない。この延期でおよそ2兆2000億円かけて建設された再処理工場の本格的な運転開始は、いっそう不透明な状態となった。

31日
日本原燃の再処理工場関連施設から出る大量の低レベル放射性廃棄物が未処理のまま、施設内に仮置きされていることが分かった。工場の完成時期の度重なる延期で廃棄物の焼却装置を動かせないのが原因。完成時期がさらに1年2カ月延期されたのを受け、原子力安全・保安院は同日、改善策を7日後までに報告するよう、文書で異例の早期回答を求めた。

31日
日本原燃が使用済み核燃料再処理工場の完成時期を10年10月に伸ばした。完成時期の延期に伴い、11年度までに予定していた使用済み核燃料の受け入れ量などを大幅に減らす変更計画を国に提出。社長就任会見で安全の最優先を強調した川井吉彦社長は、現実的な工程を示して県や関係自治体などに理解を求めた。  
 
31日
日本原子力発電と日本原子力研究開発機構は敦賀市の敦賀原発と高速増殖炉「もんじゅ」の基準地震動を一部見直した耐震安全性評価を国の審議会に示した。関西電力は「次回の会合で提出する」としている。
 3事業者は今年3月、周辺の活断層の長さを大幅に見直したため、高浜原発以外の基準地震動を20〜30%引き上げ、700〜800ガルとした。しかし審議会で「評価方法が不十分」と指摘を受け、事業者が再計算していた。

31日
柏崎刈羽原発は、構内の屋外で、作業中の建設機械から出火するぼや火災があった。中越沖地震以降、同原発で火災が起きたのは10件目。

9月

1日
東電は、調整運転中の柏崎刈羽原発7号機を9月下旬に停止すると発表した。営業運転へ移行する直前の7月、燃料棒から放射性物質が漏れ出したトラブルの原因となった燃料棒を交換する。営業運転は11月以降にずれ込む見通し。

1日
関電は、大飯原発2号機で、8月31日に1次冷却水の放射性ヨウ素の濃度が通常値よりわずかに上昇しているのを確認した、と発表した。燃料棒の被覆管に微小な穴(ピンホール)ができるなどして、ヨウ素ガスが漏れた可能性が高いとみられる。

3日
来年12月に廃炉を予定していた敦賀原発1号機について、日本原子力発電(原電)は森本社長が西川知事に運転を2016年まで延長する方針を正式に伝えた。1号機は来年3月に運転開始から40年を迎え、運転中の商用炉としては国内最古の原発。原電が国に提出していた高経年化技術評価が同日認められた。

3日
東電は、中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発2号機の配管溶接部にひびが見つかったと発表した。溶接時にひずみが生じた部分に長期間、高温や高圧が加わったことで腐食した「応力腐食割れ」が原因と推定、ひびの形状などから地震の影響を否定している。2号機は定期検査で原子炉起動中に被災し停止中。ひびが見つかったのは原子炉圧力容器内の冷却水を循環させる「再循環系配管」の溶接部。外径62・5センチ、肉厚3・8センチのステンレス製配管に長さ約12ミリ、深さ約3ミリのひびが見つかった。2号機は地震後の点検、復旧作業終了のめどが立っていない。

7日
日本原燃の使用済み核燃料再処理関連施設で、未処理の低レベル放射性廃棄物が施設内に仮置きされていた問題で、原燃は廃棄物貯蔵施設を増設して保管することなどを盛り込んだ改善策を経済産業省原子力安全・保安院に報告した。原燃によると、仮置きしていたのは使用済み核燃料の受け入れ貯蔵施設で使った衣類など、ドラム缶約8000本分。

8日
燃料棒に微小な穴が開き放射性物質が漏れ出た柏崎刈羽原発7号機について、泉田裕彦知事は県議会一般質問の答弁で、今後の対応として「運転停止要請も排除せずに検討したい」と述べた。東電は起動試験(試運転)中の6号機が出力100%に達する9月下旬に、7号機を燃料交換のため停止する方針を示しているが、知事の発言は「即時停止」を求める反原発団体など県民の不安に配慮してみせたものとみられる。
 
10日
中部電力は、浜岡原発4号機の調整運転を今月15日から行い、来月中旬には営業運転を再開する方針を明らかにした。3号機も10月初旬から調整運転を予定している。一方、揺れが大きく損傷個所が多かった5号機は、再開の見通しが立っていない。

11日
上関町長島での原発建設計画を巡り、埋め立て工事の着手を目指す中国電力と同町祝島の漁民らとのにらみ合いは11日も8時間半にわたって続いた。「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の山戸貞夫代表が一時下船し、陸上で「中電は私たちの苦しみが分かっていない」と訴えた。

15日
中部電力は浜岡原発4号機を午後4時4分に起動したと発表した。中電によると、地震発生後の点検で見つかった4号機の異常は、空調ダクトの空気漏れなど16件(うち地震の影響は7件)。いずれも運転に支障はないと判断し補修などで対応を終えた。経済産業省原子力安全・保安院も15日、対策を妥当と結論付けた。
 5号機については、一部地震計が設計で想定した基準地震動を上回る揺れを検知したため、9月中に終える予定だった地下構造の調査を来年1月まで延長する。敷地内や周辺で、深さ約1500メートルのボーリングや地盤調査などを実施する。

15日
北陸電力は、定期検査中の志賀原発2号機で、原子炉内の燃料上部から繊維状の異物(長さ約8センチ)が見つかったと発表した。連絡を受けた県と町は同日、立ち入り調査した。

16日
川勝静岡県知事は県議会9月定例会で、中部電力浜岡原発への核燃料税率(現行10%)について「適切な税率に引き上げる方向で検討している」と表明した。12月議会に条例案を提出する方針。県によると、13道県の
同税の税率は大半が12、13%だという。

17日
原子力発電所の推進と規制の双方を経済産業省が担う行政組織について、社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相は17日未明の就任会見で「党として提案したい」と見直しに言及した。一方、民主党の直嶋正行経産相は「すぐ見直しは考えていない」と否定した。原発政策でずれが表れた。
 原発の安全規制を担う原子力安全・保安院は、推進する経産省資源エネルギー庁の下部機関になっている。民主党も02年、内閣府の下に原子力安全規制委員会を設置して保安院を吸収し、推進と規制を分離する法案を提案した経緯がある。

18日
再開に向けた試運転中柏崎刈羽原発7号機について、泉田知事は東電に対して「(県民の)安心への対応も必要」として運転を停止するよう要請した。地元自治体と結ぶ安全協定に基づく措置ではなく、県単独の要請という。

げんぱつ (大阪・原発住民運動情報付録)

【 2009年9月25日 No.148 】
原発問題救民運動大阪連絡会

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