#142 原発日誌・大阪 2/21〜3/20

原発問題住民運動大阪連絡会 - #142 原発日誌・大阪 2/21〜3/20

#142 原発日誌・大阪 2/21〜3/20

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げんぱつ
 2009/3/25 11:40

22日
三村青森県知事は青森市内のホテルで麻生太郎首相と会談し、原発の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物について「青森県を最終処分地にしない」との国の確約を改めて確認した。麻生首相は「これまでに政府関係閣僚と青森県知事との間でなされた約束は、現内閣でも継承していく」と応じた。

23日
柏崎刈羽原発7号機の運転再開問題で、知事と柏崎市長、刈羽村長による3者会談が開かれた。6日に続く2度目の会談で、「情報提供、全県的な理解の差がある」として、県内各地で説明会を開いていく方針を明らかにした。

25日
運転停止中の柏崎刈羽原発の早期運転再開を求め、柏崎商工会議所など地元経済団体が、会田洋柏崎市長と品田宏夫刈羽村長に初めて要望書を手渡した。国が18日に7号機の起動を了承したのを受けた行動で今後、泉田裕彦知事にも要望する方針。

25日
原子力安全・保安院は、原発14基が集中する若狭湾周辺にある活断層のうち3組について、それぞれ連動性のある1本の活断層として見直す方針を固め、原発3社に示した。3社は別々の活断層と評価していた。1本の活断層の場合、地震規模も大きくなり、14原発の基準地震動が見直される可能性がある。

25日
東電と日本原電は、むつ市関根地区に建設予定の中間貯蔵施設に使用済み燃料を運搬する際の航路補償(漁業補償)について、関根浜などの6漁協で作る「関根浜地区関連漁協連絡協議会」と協定に締結した。

26日
玄海原子力発電所で使用するMOX燃料の輸送について、県と玄海町が事前了解した。これで5月にもMOX燃料が同原発に運び込まれ、11月にもプルサーマル発電が本格稼働する見通しとなった。

26日
柏崎刈羽原発で中越沖地震の際、3号機変圧器が燃えたほか、その後の点検・復旧作業中も火災が7件相次いだことを受け、柏崎市消防本部と東電は合同消防訓練を行った。柏崎市消防署の須田正明署長は「一般の火災とはまったく違い、隊員の被ばく管理など2次災害に注意しなければならない」と話した。

27日
反核平和団体「原水爆禁止日本国民会議」など4団体は、運転停止中の東京電力柏崎刈羽原発の運転再開断念を求める約58万人分の署名を東電に提出した。

27日
原発の耐震安全性評価で、原子力安全・保安院が若狭湾周辺の3組の活断層について「連動性がある」と長さを見直したことで、県内原発の基準地震動は引き上げが避けられない見通しになった。県と敦賀市を訪れた保安院の佐藤均審議官は「次回の審議会で事業者からのコメントも求め、内容を再整理する。耐震安全性評価の結果は早急に示すことが重要だ」と述べ、3月中にも耐震安全性についてある程度の見通しが得られるよう努力するとの方針を示した。

3月

2日
原子力発電所から排出される使用済み核燃料を再処理するまでの一定期間、保管する中間貯蔵施設をめぐり、九州電力玄海原発が立地する佐賀県玄海町の岸本英雄町長は、「九電から町内への建設について打診があれば検討する」との考えを明らかにした。

3日
北海道電力泊原発3号機のプルサーマル計画で、高橋はるみ知事は道議会本会議で、「総合的に勘案し、プルサーマル計画について事前了解する」と計画に同意することを表明した。プルサーマル計画の地元了解は全国5例目。

3日
使用済み核燃料の中間貯蔵施設誘致問題で、御坊市議会の中間貯蔵施設調査特別委員会は、町議会が同施設の誘致推進を決議している福井県美浜町の現状などについて、関電から説明を受けた。関電は「まったくの白紙」と説明。御坊市も、「議会の理解が得られるなら検討を進めたい」と従来の考えを繰り返した。

3日
日本原子力発電、日本原子力研究開発機構、関西電力は、県内16原発(2基は増設中)のうち高浜原発4基を除く12原発の基準地震動の引き上げを、国の専門審議会に報告した。各事業者は「機器が受ける影響で詳細な計算をしていない原発もあるが、施設には十分余裕があると考える」としている。しかし影響については「まだ検討中」としているため値が再び引き上げられる可能性もある。

4日
浜岡原発の地元4市(御前崎、掛川、菊川、牧之原)でつくる浜岡原発安全等対策協議会は臨時会を開き、1、2号機廃炉や6号機新設などについて中電から説明を聞き、約50人が出席した。中電の説明に先立ち各市長は、「計画発表時の中電の対応には不信感を抱いた」、「廃炉と新設セットでは納得を得られない」、「信頼関係を損ねた」と、中電を批判する発言を繰り返した。

4日
新潟県は県技術委員会の議論についての説明会を新潟市で開いた。5日に柏崎市、6日に上越市でも開かれる。説明会には141人が参加。技術委が活断層の長さなど、主な論点を説明し参加者の質問にも部分的には回答した。しかし一方で難しい専門用語の多用、説明に個人の見解が混在するなど、説明会のあり方に課題も残った。

5日
午前9時ごろ、柏崎刈羽原発1号機の原子炉建屋内で火災が発生、作業員らが消火器などで消火し、同10時半ごろ鎮火が確認された。放射線管理区域内だが、放射能漏れや外部への影響はないという。

5日
柏崎刈羽原発1号機で起きた火災について原子力安全・保安院は、原因究明と再発防止策を報告するよう、東電に文書で厳重注意した。6日には立ち入り検査を行う。

5日
四国、中部の電力3社がフランスの原子力大手アレバ社に発注したプルサーマル計画用のMOX燃料を積んだ英国籍の船が夕刻、仏北部シェルブール港から日本に向け出航した。5月初旬に日本に到着する予定。

6日
電事連は原発を運転する電力10社のプルトニウム保有量と、プルサーマル計画で使う利用計画を公表した。保有量は前年より1?増え、08年末時点で計27.4?。12年以降に全国16〜18基の原発でプルサーマル計画が実施されれば、年間5.5〜6.5?ずつ使われる予定。

6日
柏崎刈羽原発1号機の原子炉建屋で5日起きた火災を受け、柏崎市消防本部は東電に対し、消防法に基づき同原発7基すべてで火気や危険物を扱う作業を禁じ、防火体制の改善を求める命令書を出した。7号機について東電は「道義的に起動できる状況ではない」として事実上、今回の命令が解除されるまで起動できない状況になったことを示唆した。

7日
柏崎市と原子力安全・保安院は合同で柏崎刈羽原発7号機の安全性に関する住民説明会を開催した。保安院が「再起動に問題はない」と確認した経緯などを報告する場で、10日まで市内6カ所で実施の予定。しかし会場では、5日の火災で疑念が噴出。東電の安全管理だけでなく保安院の監督も問題などの意見が飛び交った。

11日
柏崎刈羽原発7号機の運転再開問題で、知事と柏崎市長、刈羽村長による3者会談が開かれた。点検作業中の1号機で5日発生した火災について話し合われ、東電の防火体制の改善を確認するまでは、運転再開を了解するかの判断をしない方針を示した。

11日
福井県議会原子力発電特別委員会が開かれ、敦賀原発1号機の運転延長や、「もんじゅ」の耐震安全性を巡る問題を審議した。県原子力安全対策課長は「もんじゅ」の基準地震動の引き上げについて「主要機器の基準地震動の解析結果は今月中には示される予定で、その結果を厳正に確認したい。国が行っている活断層の連動性の議論についても、今月中に一定のめどがつくのではないか」と答弁した。

12日
柏崎市の会田市長は記者会見で、柏崎刈羽原発7号機の運転再開問題に関する市民の受け止め方について「再開が『望ましい』『やむを得ない』というのが多いのではないか」との認識を示した。7号機の安全性をテーマにした市民説明会に6会場で延べ約300人が参加した。参加者へのアンケートでは、8割が説明内容を「分かった」と回答したという。

16日
福島県楢葉町長が、原発の使用済み核燃料再処理で生じる高レベル放射性廃棄物の最終処分場の受け入れを国から要請されれば検討する意向を示した問題で、同県の佐藤雄平知事は、記者団に「県としては一切考えていない」と述べ、誘致する考えがないことを強調した。

18日
志賀原子力発電所2号機をめぐり、住民らが北陸電に運転差し止めを求めた訴訟の控訴審判決が名古屋高裁金沢支部であった。渡辺修明裁判長は「国の指針に適合しており、住民が被ばくする具体的な危険性はない」として、稼働中の原発に初めて差し止めを命じた一審金沢地裁判決を取り消し、住民側逆転敗訴を言い渡した。住民側は上告する方針。

18日
新潟県技術委員会は、柏崎刈羽原発7号機について、事実上の運転再開となる起動試験に入ることを了承するとの見解をまとめた。

19日
北陸電力は、石川県と志賀町に志賀原発1号機の再稼働を申し入れた。

 

げんぱつ (大阪・原発住民運動情報付録)

【 2009年3月25日 No.142 】
原発問題救民運動大阪連絡会

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