No.165  「美浜原発1号機の後継に同じ原発を建てるな」など
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原発問題住民運動大阪連絡会 - No.165  「美浜原発1号機の後継に同じ原発を建てるな」など

No.165  「美浜原発1号機の後継に同じ原発を建てるな」など

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げんぱつ
 2011/3/2 14:11

美浜原発1号機の後継に同じ原発を建てるな

 原発問題住民運動大阪連絡会が加盟する「ライフライン市民フォーラム(LLCF)」は、2月14日に、美浜原発1号機の建て替え問題で関西電力に「申入書」を提出しました。その中で後継発電機におなじ形式の「軽水炉」を用いることに反対しています。以下、「申入書」の全文を紹介します。

第十二回関西電力株式会社申入書

2011年2月14日

関西電力株式会社   社長・ 八木 誠 殿
 

ライフライン市民フォーラム(LLCF)相談会

貴社ますますご清栄にお喜び申し上げます。
貴社が低炭素社会に向けてご尽力されていることに敬意を表します。また今日まで十一回に及ぶ申し入れ懇談会への真摯な対応にお礼申し上げます。
 地球環境問題で気候変動が激化し、異常気象が頻繁に世界的規模で発生していることも、今日何人も承知されていることであります。
そのような状況下、今後のエネルギー未来を展望したとき、原発に重きを依存するようなことが、はたして未来社会への低炭素社会に適しているのかどうか疑問を感じます。
今回の申し入れは、関西電力美浜原発一号機のリプレース問題に絞り込みますので宜しくご回答していただくように申し入れとします。

1、はじめに

 私たちは2004/8の美浜3号機2次系配管破断事故による下請け労働者死亡5名を含む100名近い傷害事故以来、原発の安全を守る対策について貴社本店と話し合いを続けてきました。この事故は運転開始以来28年足らずで発生し、その直後から全国的な原発老朽化対策を政府は行わざるを得なくなりました。私たちは、今日まで11回に及ぶ懇談会を通じ、関電の考え方を聞き、私たちの考えも述べ、原発の安全性を高める方向を積極的に働きかけてきました。その場では真摯に取り組む原発の安全管理についての関電の努力を一定評価すると共に、さし迫っている地球温暖化防止対策のためには、「原発はCO2を出しません・コマーシャル」に固執せず、むしろ巨大原発の地震や事故による停止がCO2総排出量を増加させている現実を認めるよう求め、同時にこれからは、市民社会が自ら発電事業に参加する時代に入りつつあることも説明し、むしろ、電力技術を豊富に蓄積している関西電力こそ、率先して市民と協力・共同しながら社会的責任を果たすよう進言してきました。
 貴社の基本的見解をお知らせください。

2、関電美浜原発1号機、国内2例目の40年運転に入る

 新聞報道によると関西電力は、運転開始40年を超える美浜1号機(1970/11/28運転開始・34万KW)の運転継続を申請(国は最大10年の延長を認めているが関電は延長目標を示していない)するとともに、廃炉と新設を並行して行うリプレース(置き換え)の検討も行っています。そのため新たな原発(八木社長は100〜150万KWを頭に描くと表明)設置に向けた地質などの自主調査を行い、来年秋ごろに方針を示す予定であるといいます。推測すると、これらの発言は、「新たなリプレース」とは、巨大加圧水型軽水炉を予定していると思わざるを得ません。間違いありませんか、貴社の見解をお尋ねします。

3、加圧水型軽水炉について

 「軽水炉型原子力発電」とは、(1)アメリカ原子力潜水艦の商業施設化から始まった、(2)絶対の安全性よりもむしろ機能、利用効率を重視している、(3)アメリカの絶対的な支配力のもと「プルトニウムを産出する」こと目的として開発された、等々数十年にわたるNPTの議論も含め世界が周知している事実です。日夜報道されているイランや北朝鮮の核兵器開発の根本がそこにあることは、既に多くの国民が知っています。
 また、軽水炉原発の安全性は、(1)ウランを燃料とする軽水炉が過酷事故の危険を完全に払拭することが困難であり、(2)すべてを処理するための核燃料サイクル体制の整備そのものが、さまざまな機器トラブルによる目途のつかなく見通し不明であり、(3)その結果増え続けるプルトニウム保有量削減のために計画されたプルサーマルが、さらなる危険性増大をはらむなどさまざまな問題点をもちながら強行されているのが現状です。
 私たちは、プルサーマル強行は、高次化するプルトニウムなどを産み出し、反復再処理不能とすることを中心に、関電との話し合いの中で実施に反対してきました。
 さらに70%台を低迷する原発利用率の低さが示すようにトラブルで停止する場合が多く、100万kwクラスの原発の停止がただちに電力会社の電力供給の安定を脅かす事態を生んでいる現実を直視すれば、現在の原子力発電は安定安全なエネルギー源とは言い難いと指摘してきました。
貴社の見解をお尋ねします。

4、50〜60年運転を予想する巨大軽水炉建設の社会的責任がとれるのでしょうか

 (1)これからの電力需要を考えても、経済のサービス化、消費者の使用する機器効率の向上、さらに人口の減少などの諸条件は、一方に電気自動車の普及など増加要因はあっても、電力需要の減少傾向を予想させると考えるならば、今以上に送電線ロスの大きい遠隔地に存在する巨大原発の必要性は無いと思います。
 (2)阪神淡路大震災以来、地震活動期に入った時代としての対策・知見は、大きく前進し、地質・活断層・地球プレート・列島歪み帯の存在等々、次々と原発立地点での設計原点を揺るがしたり様々な不備への指摘が続いています。
 (3)原発安全性問題は、根本的には現在のウランを燃料とする軽水炉が過酷事故の危険を完全に払拭することが困難であり、過酷事故の危険への不安がつきまとうことが日夜続いています。
 (4)原発の継続を保障すべく政府財界が強行している核燃料サイクル体制の整備そのものは、その主柱である六ヶ所再処理施設の繰り返す操業計画延期、試験運転を再開した高速増殖炉もんじゅの早速の機器トラブルによる目途のつかない運転再開などで全く見通し不明です。
 その結果増え続けるプルトニウム保有量削減のために計画されたプルサーマルが、原発運転の危険性増大などさまざまな問題点を掲げる各立地地域住民の反対を押し切って強行されているのが現状ではないでしょうか。
 (5)さらにいまのウランを燃料とする原発運転によって必然的に産出されるプルトニウムが核拡散の危険の根源として人類の最大の恐怖の源となっている事実は無視できません。そして発生する高レベル核廃棄物の最終処理方針と、予定地選定の見通しの困難などの状況を考えると、現在の政府財界の「地球温暖化対策としての原発推進政策」は大きな危険を無視する誤った施策であり、原発推進は社会の大きな不安定を生み出す大きな要因の一つとなっていると言わざるを得ません。
 以上5点、貴社の見解をお尋ねします。

5、100歩ゆずっても、美浜1号機あとに建設する場合、軽水炉は止めるべきです

 前項で述べたように、私たちの次世代から次々世代まで不安が解決出来ない、プルトニウム利用を前提とする「軽水炉」は止めることです。原子力を利用する限りは、上記の根本的な危険性解消に挑戦し、プルトニゥムを生じないもので高レベル放射性物質、アクチニドをあまり出さない小規模実験炉めざすべきです。地球上に存在しなかった元素を恣意的に増加させる犯罪的な行為は、生物多様性や地球規模の放射能汚染から考えても根本的にあらためることが求められています。むしろ電力会社としても政府に対し積極的な提言を行うことが大切ではないでしょうか。貴社の原発未来への検討事項として考慮しませんか、お尋ねします。

6、最後に

時代は「集権的一方通行の電力供給」よりも「ロスが少ない、地域分散型自然エネルギー双方向発電方式」を求めている
  すでに多くの人々が示唆しているように、時代は電力線+IT線一体化のスマートグリッドの実現に向け、世界が動いています。第一次・第二次産業革命を見るならば、今は第三次産業革命時期に相当します。とりわけ地球温暖化の危機が迫っているだけに、圧倒的な市民参加による爆発的な自然エネルギー・再生可能エネルギーの普及が急がれています。固定価格買い取り制度などを活用したCO2排出の少ない民参加の電力供給能力の抜本的強化、そのために必要な受け入れ・供給の双方向分散型の電力網構築(スマートグリット)等の推進は各国の実情に沿って創意ある産業構築も進んでいます。
 関西電力も、2020年中期CO2削減目標25%以上が達成出来るよう、不安定な原子力に固執せず、地域の電力消費者との信頼と協力の中で果たしていかれることを期待し要望するものです。
 貴社が低炭素社会へのメーンプレイヤーとして「生き残る道」としてどうされるのかお尋ねします。

以上

ライフライン市民フォーラム(LLCF)相談会
電話06−4797−4414 FAX06−4797−4415

地元商工団体からは1号機に続き2号機の後継機を求める声

 関西電力幹部が、地元団体と美浜原発の課題について意見交換する6回目の美浜町原子力懇談会が1月25日夜、関電原子力事業本部で開かれ、地元からは1号機の後継機に続き、2号機の後継機も求める意見が出ました。
 懇談会には地元から各種団体の代表約20人、関電から八木誠社長ら幹部約10人が参加し、非公開で行われました。新聞報道では、来年7月に40年を迎える2号機について、野瀬成夫・わかさ東商工会長が、「1号機だけでなく両方を含めて考えてほしい。(後継機として)4号機、5号機を作るのを基本的な考えとしてほしい」と要望。別の出席者からも「1号機は10年運転を継続するようだが、2号機も同じ方向なのか」という質問が出ました。八木社長は「2号機については、運転継続、後継機とも全くの白紙」と繰り返しました。
 終了後、各社の取材に応じた八木社長は「2号機の後継機に対する熱い思いを聞かせていただき心強く思っている。今後しっかり検討したい」と述べています。

原子力日誌・大阪 1/21〜2/20

21日
 温室効果ガスを大規模に排出している日本の電力会社に対し、地球温暖化による気候変動の被害を最小限にするための対策強化をっ求めて、日本環境法律家連盟(JELF)が中心になって公害調停の申し立てを準備していることが分かった。

21日
 電気事業連合会は核燃料サイクル施設立地に伴う交付金の青森県内25市町村への経済支援を決定し、三村申吾知事に伝えた。支援額は総額約10億円とみられ、各自治体に約4000万円ずつ助成される見通し。25市町村の代表、鳴海広道・黒石市長は「ほっとした」と述べ、新年度の予算編成に間に合う形での交付を望んだ。
 海外から返還される低レベル放射性廃棄物の受け入れで、国が六ケ所村や周辺市町村に電源3法交付金の適用を決めたことに対し、対象外となる津軽や県南地方の25市町村が電事連の寄付を財源に助成を受ける「原子燃料サイクル事業推進特別対策事業」の拡充に
よる支援を求めていた。

21日
 北陸電力は志賀原発2号機の原子炉格納容器で、冷却系冷却器で発生した結露水を通す配管に異物が詰まった可能性があると発表した。22日にも原子炉を停止して原因究明を急ぐ。外部への放射能漏れはないという。

21日
 関西電力高浜原発3号機で、原子力安全・保安院は、MOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物)燃料の使用前検査の合格証と、定期検査の終了証を関電に交付した。99年の燃料検査データねつ造問題などで遅れた同原発のプルサーマル発電は、この日本格運転に入った。プルサーマル発電は関電初、国内では4例目となる。

24日
 日本原子力発電は敦賀原発1号機の定期検査を26日から1年2カ月間かけて行うと発表した。原子炉内に冷却水を循環させる原子炉再循環系配管の交換や、設備の耐震補強、昨年7月に検査漏れが分かった溶接箇所の探傷検査などを予定しており、計画的な定期検査期間としては異例の長さになる。

24日
 静岡県の川勝平太知事は09年8月の地震から運転を止めている中部電力浜岡原発5号機について「専門家の目で検証され、安全性に問題ないと判断した」と運転の再開を認めた。中電は25日、5号機の原子炉を約1年半ぶりに再稼働させ調整運転に入る。ただ、国の新しい耐震基準に基づいた審議(バックチェック)を終えていないなど問題を残しており、再開に厳しい目が注がれている。

24日
 敦賀原発1号機で緊急炉心冷却装置(ECCS)の高圧注水系ポンプ1台が作動しない状態のまま1カ月放置されていた問題で、原子力安全・保安院は日本原子力発電が定める保安規定に違反しているとして、4段階のうち悪い方から2番目の「違反2」とした。

25日
 経済産業省は東京電力が青森県東通村に建てる東通原発1号機(改良型沸騰水型軽水炉、138万5000キロワット)の工事計画を認可し、東電は同日着工した。同社が原発を新たな場所で着工するのは1978年の柏崎刈羽(新潟県)以来33年ぶり。本格的な工事は春以降の見通しという。隣接地では東北電力の東通原発1号機が05年から運転中。

25日
 建設中の島根原発3号機で、核分裂のスピードを調整する制御棒の駆動機構に不具合が生じていることが分かった。中国電力によると、昨年11月下旬ごろの動作確認中、一時的に動かなくなる制御棒があった。最終的に205本のうち約20本で不具合があり、「原因は不明で、調査中」としている。

25日
 関西電力幹部が、地元住民と美浜原発の課題について意見交換する美浜町原子力懇談会が25日夜、関電原子力事業本部であった。住民からは関電が昨年末から建設のための自主調査に入っている1号機の後継機に続き、2号機の後継機も求める意見が出た。八木社長は「2号機については、運転継続、後継機とも全くの白紙」と繰り返した。

27日
 関西電力は美浜原発1号機の後継機建設に向けての自主調査で、ボーリング掘削を始めた。美浜原発の北側にある美浜町丹生の山中約60ヘクタールに23本を掘って、建設に適した岩盤があるかなどを調べる。

28日
 東京電力は系統機能試験中の柏崎刈羽原発3号機で、非常用ディーゼル発電機の付属機器の排水口から水約470リットルが床にあふれた、と発表した。排水不良が原因とみられる。放射性物質は含まれておらず、外部への影響はないという。

2月

1日
 東京電力は営業運転中の柏崎刈羽原発1号機で、原子炉内の可燃性ガス濃度を下げる非常用安全装置が動作不良になり、保安規定に抵触する「運転上の制限の逸脱」が起きたと発表した。放射能漏れなど外部への影響はないという。

2日
 福井県敦賀市に増設準備を進めている敦賀原発3、4号機の本体工事の着工時期について日本原子力発電は、来年3月とする方針を敦賀市に伝えた。同3、4号機は国の耐震安全審査の長期化などで昨年10月の予定だった着工を延期していた。このため平成28、29年としていた営業運転開始時期も1年半程度遅れ、29、30年7月までとなる見込み。電気を受給する予定の関西電力の美浜原発1号機の運転延長期間などに影響するとみられる。

2日
 東京電力は福島第2原発で計21機器の自主定期検査漏れがあったと発表した。最長で本来の検査時期から約9年超過していたが、いずれも機能に問題はないという。漏れがあったのは、原子炉停止後の燃料冷却に使うポンプや、非常用ディーゼル発電機の潤滑油冷却器など。最長は2号機の定期検査中に使う空調の一部で、94年の検査後、02年にも必要だったがそれ以降はしていなかった。

2日
 原子力発電所がある福島県双葉地方4町で構成する「県原発所在町協議会」の会合が開かれ、東京電力福島第2原発3号機(富岡町)の連続運転延長計画について、「了承する」との意見をまとめた。プルサーマルと運転延長の計画が一区切りつき、今後は福島第1原発7、8号機(双葉町)の増設に議論が移りそうだ。

2日
 日本原子力発電は敦賀原発3、4号機の着工をともに12年3月に、運転開始は3号機が17年7月に、4号機が18年7月に延期すると発表した。しかし、両機の耐震安全性を巡る1次審査は全国最長の約7年に及んでいるうえ、着工には2次審査と工事計画認可の審査が必要になる。県は工程に疑問を投げかけ、1次審査終了段階で改めて進ちょく状況を報告するよう求めた。

4日
 中部電力は定期検査中だった浜岡原発4号機の原子炉を同日午後2時37分起動させ、調整運転に入ったと発表した。当初、検査終了後に実施を予定していたプルサーマル発電は国の新しい耐震指針に基づく安全確認が済んでいないため延期した。プルサーマル用に準備したMOX燃料28体は燃料貯蔵プールで保管する。

4日
 志賀原発2号機で先月22日、原子炉格納容器の除湿冷却器の配管に異物が詰まり、原子炉を停止した問題で、北陸電力は冷却器で吸い込んだ鉄粉などが泥状にたまったのが原因と発表した。工事中、2カ月間、冷却器にフィルターを付けず、多くの粉塵を吸い込んだ可能性があり「配慮が足りなかった」とした。

4日
 中国電は島根原発1号機の原子炉再循環系配管の溶接部分で見つかっていたひびについて、長さ54・7センチ、深さ最大5ミリだったと発表した。ひずみからひびが入る「応力腐食割れ」が原因とみられるという。今後約2カ月の内に健全性について評価し、継続して使うか、取り替えるかを決定する。

7日
 原子力安全・保安院は、3月26日に運転開始から40年になる東京電力福島第1原発1号機について、今後10年間の運転継続を認可した。国内で運転が40年を超えるのは、福井県にある日本原子力発電敦賀1号機と、関西電力美浜1号機に次ぎ国内3基目。

8日
 福島第2原発3号機の連続運転期間の延長を発表していた東京電力は、原子力安全・保安院に計画を申請した。東電としては初、全国では東北電力東通原発1号機に次いで2例目。5〜8月に予定されている定期検査中に国が審査し、安全性に問題がないと判断されれば、その後最長で16カ月の連続運転が始まる。

10日
 日本原子力発電と関西電力が、原発の発電機付属設備などの工事で法定の許可申請や届け出を怠っていた問題で、県は立ち入り検査の結果、異常がないことを確認し、両社を厳重注意した。原電敦賀2号機と、関電高浜3、4号機、大飯3、4号機で問題があり、保安規定に違反していた項目についての申請、届け出も受け付けた。

14日
 ライフライン市民フォーラム(LLCF)が関西電力に、原発の安全を守る「第12回話合い申し入れ書」を提出した。申し入れ書は、美浜原発1号機のリプレースの後継機問題について、プルトニウムを生み出す現在の軽水炉の建設に反対している。

14日
 中国電力は米子市の和田町から大篠津町にかけて送電線鉄塔が12月31日からの大雪で倒壊、大規模な停電が発生した原因について、「想定を上回る異常な着雪荷重で送電線が断線し、鉄塔がバランスを崩したため」と発表した。着雪被害としては「過去に聞いたことがないほど大規模」という。経済産業省の原子力安全・保安院にも報告した。

15日
 中国電力は、建設工事中の島根原発3号機で制御棒の動作に不具合があり、運転開始時期を3カ月遅らせると発表した。3月予定の燃料取り付けは6月、12月予定の営業運転開始は来年3月になる。中国電によると、205本のうち18本に異常があり、制御棒を上げ下げするねじとナットの間に金属片や塗料などの異物(0.4〜6ミリ)が挟まっていた。制御棒を一旦、取り外し、分解点検と清掃をする。

15日
 日本原子力研究開発機構は、高速増殖原型炉「もんじゅ」の発電に必要な水・蒸気系設備の機能確認試験を始めた。同日、冷却用の海水を復水器に送り込む「循環水ポンプ」2台を起動。循環水配管や、復水器内に約1万3000本ある伝熱管に、1995年12月のナトリウム漏れ事故以来、15年ぶりに通水した。
 
17日
 中国電力島根原発3号機の営業運転が3カ月遅れることは、年内稼働を見越し11年度当初予算案を作成した県の計画に影響を与える可能性が出てきた。県財政課の担当者は「想定外の事態」と話す。運転開始に伴う核燃料税が11年度中に納めることができなければ、補正予算で対応せざるを得ないという。地元の松江市にも影響は及ぶ。3号機の増設に伴い、同市は12年度に約40億円の固定資産税を見込んでいたが、工程の変更に伴い、設備関係に課税される約36億円が13年度に持ち越される見通しとなった。

17日
 設置許可申請から7年、日本原子力発電が増設を計画している敦賀原発3、4号機の国の1次審査が、早ければ年度内にも決着する見通しになった。耐震安全性を審議している経済産業省の審議会「地盤耐震意見聴取会」が16日夜、ほぼ全ての審議項目を了承した。

18日
 柏崎刈羽原発5号機は、原子力安全・保安院の最終検査を終え、試験運転から営業運転に移行した。中越沖地震で全7基が停止した同原発で、営業運転再開は4基目。

げんぱつ (大阪・原発住民運動情報付録)

【 2011年2月25日 No.165 】
原発問題救民運動大阪連絡会

 

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