げんぱつ 2012年6月25日 No.181

原発問題住民運動大阪連絡会 - げんぱつ 2012年6月25日 No.181

げんぱつ 2012年6月25日 No.181

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webmaster 2012-6-25 12:10

脱原発・地球温暖化防止のカギ再生可能エネルギー

 野田佳彦首相は6月16日、関西電力大飯原発3、4号機の再稼働をめぐり、西川一誠知事と首相官邸で会談し、西川知事は再稼働に同意する意向を表明。これを受け、首相は枝野幸男経済産業相ら関係3閣僚との会合を開き、「立地自治体の理解が得られた今、再起動を政府の最終判断としたい」と述べ、再稼働を正式決定しました。そして「国民の安全と安心のために私の責任で決めた」と自賛しています。しかしこの首相の決断は、全原発の停止で当然に起こってくる電力供給の低下を口実に、「原発がなければ日本の経済は成り立たない。事故防止の抜本的な対策を立てたから大丈夫だ。」という新しい『安全神話』の出発です。

 大飯3,4号機稼働再開の動きは関西地方の夏場の電力不足問題から始まり、「暑い夏なら計画停電」「電力不足なら資本は国外に出てしまう」、さらには「原発が動かなければ日本が世界に公約した90年比25%の温室効果ガス削減は不可能」という環境省の計算まで出てきました。そして政府と福井県西川知事との会談で政府側が「夏場をしのぐという限定的なことは考えていない。コスト上昇などによる国民の負担増抑制や日本経済の安定的発展に、原子力は引き続き重要だ」と言い切りました。まさに福島事故前の体制の全面復活を目指しているのです。そして財界は原発輸出工作を再開し、関西電力は、「定年40年」を超えた美浜1号機、さらに2号機の10年運転延長申請を準備しています。

 この政府・財界・電力会社の仕掛けと攻勢に対し国民は納得していません。新聞の世論調査では「あわてて再開するな」が圧倒的です。地域では原発稼働再開への反対はもちろん、震災瓦礫の広域処理による放射能拡散反対の運動、子どもを放射能の内部被曝から守るお母さんの取り組など多彩な運動をすすめてすそ野を広げています。そしてこの原発なくせの思いを「目に見せよう」と、7月16日には東京・代々木公園で、「さよなら原発 10万人集会」が開かれます。ぜひ成功させて情勢を大きく進めたいものです。

 同時にわたしたちは「さよなら原発」の運動を力づける大きな課題として「再生可能エネルギーを強化して地球環境を守る運動」の強化を訴えます。いま政府・大資本は「原発は温暖化ガスを出さないから地球環境に優しい。地球環境対策には原発が必要だ。」と宣伝しています。しかしそれは大きな騙しです。原子力は現在では核兵器として世界を脅かせ、放射能被害として人の健康と生命を危険に陥れています。地球にやさしい再生可能エネルギーの強化こそが、エネルギー問題と地球温暖化問題に二つを両立させて解決しく本当の対策です。大資本や電力会社はいま彼らが持っている既得の権益を手放すまいと必死の抵抗をしているのです。私たちの運動が明るい未来社会のエネルギーとしてだれでも納得できる再生可能エネルギーを「原発ノ―」の運動と結びつけることが進めば、それは二つの運動の飛躍に結び付きます。運動の新しい発展のために意識的な取り組みを期待します。


<資料> 6月5日に細野豪志原発事故担当相らと西川一誠知事の会談の要旨。

◆細野担当相
 東京電力福島第1原発を襲ったのと同じような災害が起きても対応できる基準の法制化を進めている。暫定的な状態で再稼働になった場合、特別な監視体制を取る。

◆西川知事
 電力料金の国民負担増の抑制、日本経済の安定的発展に原発が引き続き重要な電源であるということが政府の統一見解であると理解していいのか。

◆斎藤勁官房副長官
 野田首相も、夏の需給だけでなく、国民負担増の抑制、日本の発展に原子力は必要と述べている。政府の確固たる見解ということを理解いただきたい。

◆西川知事
 県民は、国と消費地のやりとりに迷惑感と不信感を持っている。消費地の関西が再稼働を容認すると言う立場にはない。夏場だけや大飯に限った稼働という政府方針ではないことを示してほしい。

◆斎藤官房副長官
 夏場をしのぐという限定的なことは考えていない。コスト上昇などによる国民の負担増抑制や日本経済の安定的発展に、原子力は引き続き重要だ。

◆西川知事
 福島の事故は、東電や政府の初動体制が機能していなかったことが一番の教訓だ。福井県は新規制庁の体制が整うまで、県の専門職員を協力させる措置をとらざるを得ない。

◆細野担当相
 福井県の人に特別監視体制に参加してほしい。

◆西川知事
 使用済み燃料については、国、事業者、消費地を含め検討体制を作ってほしい。

◆細野担当相
 使用済み燃料の中間貯蔵は政府が責任を持って対応していく。消費地にも考えていただくことは必要だ。

◆西川知事
 廃炉になった場合、事業者は、地域に更地にして戻してほしい。

◆細野担当相
 廃炉にしていく中で事業者が怠りなく進められるよう、政府はコスト面や廃棄物処理等の観点から必要な措置を講じていく必要があると考えている。

◆西川知事
 福島第1原発の事故後安全が向上しているのか、(原発立地地域からの)距離の対策をどうとるのか、距離の意味や実効性はどうあるのかの情報提供を考えてほしい。

◆細野担当相
 新たな防災指針の具体化に向け中間取りまとめをしている。早急に防護対策の方向性を示したい。実効的な避難や情報提供のあり方も検討し、方向性を出さなければならない。


原発日誌・大阪 5/21〜6/20

21日 将来のエネルギー政策を検討する総合資源エネルギー調査会の基本問題委員会は、2030年時点の電源構成の選択肢について、事務局の経産省から原案の提示を受け、議論した。原案は、発電電力量に占める原発の比率を0〜35%に設定。太陽光や風力などの再生可能エネルギーや、エネルギー効率が高いコージェネレーション(熱電併給)の比率を現在より大幅に拡大する方向を示した。 

23日 将来の地球温暖化対策を議論する中央環境審議会小委員会は、2020年の国内の温室効果ガス排出量についての試算を明らかにした。経済成長を低めに見積もった場合、1990年比の削減率は、発電電力量に占める原発比率や省エネルギー対策の度合いに応じて2〜19%となる。原発比率がゼロのケースは最大でも11%にとどまる。東京電力福島第1原発事故を受け、原発依存度の低下が進めば、政府が掲げる「25%削減」の中期目標の維持が難しいことを示した形だ。

23日 東京電力福島第1原発事故で計画的避難区域になっている福島県飯舘村と川俣町(一部)の農地5カ所で、農水省東北農政局が大規模な除染モデル事業を報道陣に公開した。土壌の推定放射性セシウム濃度が5カ所の中で最も高い同村長泥地区の畑では、地表から5センチの土を取り去る「表土削り取り」の作業が行われた。

23日 世界保健機関(WHO)は23日までに、東京電力福島第1原発事故による日本国内外の住民の推計被ばく線量をまとめた報告書を公表した。全身の被ばく線量が最も高かったのは福島県浪江町と飯舘村で事故後4カ月間で10〜50ミリシーベルト、福島県のその他の地域は年間1〜10ミリシーベルト、宮城など近隣県が同0.1〜10ミリシーベルト、その他の国内は0.1〜1ミリシーベルトだった。

23日 中越沖地震のため長期停止中の東京電力柏崎刈羽原発2〜4号機で計器約3500台が点検時期を過ぎていた問題で、経済産業省原子力安全・保安院はこの問題が、点検の計画作成と実施を定めた、同原発の保安規定に違反すると認定した。根本原因の究明と再発防止策の策定を行い、7月23日までに報告書を提出するよう東電に指示した。

24日 東京電力は福島第1原発事故で放出された放射性物質の総量(ヨウ素換算)は推定約90万テラベクレル(テラは1兆)と発表した。東電が総放出量を公表するのは初めて。2、3号機からの放出が約4割ずつと大半を占め、福島県飯舘村など北西方向に汚染が広がった昨年3月15〜16日の2日間で、全体の約3分の1の34万テラベクレルが放出されたとしている。
 
24日 内閣府原子力委員会が原発の使用済み核燃料の再処理政策を論議してきた原子力委・小委員会の報告案を作成するため4月24日、経済産業省・資源エネルギー庁、電気事業者ら推進側だけを集め「勉強会」と称する秘密会議を開いていたことが分かった。表紙に「取扱注意」と記載された報告案の原案が配られ、再処理に有利になるよう求める事業者側の意向に沿って、結論部分に当たる「総合評価」が書き換えられ、小委員会に提出された。政府がゼロベースの見直しを強調する裏で、政策がゆがめられている実態が浮かんだ。

25日 枝野幸男経済産業相は閣議後記者会見で、原発を推進してきた同省と電力会社などによる、いわゆる「原子力ムラ」について「壊すために最大の努力をしている」と強調した。具体的には、経産省職員の原子力関係者との接触を最小限にとどめ、審議会などから電力業界を排除している点を挙げた。

25日 東京電力は福島第1原発4号機建屋の点検結果を公表した。建屋爆発に伴う傾斜は見られず、使用済み核燃料プールを支えるコンクリート壁の強度も設計基準値を上回ったとしている。燃料プールの水位測定や建屋外壁にレーザーを当てる手法で傾きを調査した。核燃料プールには1535本の使用済み核燃料が残っており、地元からさらなる地震で崩壊する可能性について懸念が寄せられたため点検した。

28日 東京電力福島第1原発事故を検証する国会の事故調査委員会は菅直人前首相を参考人として招致した。菅氏は原発事故を想定した政府の危機管理体制について「原子力災害対策特別措置法はシビアアクシデント(過酷事故)に対応できていなかった。事故想定が不十分だった」と不備を指摘。「事故は国策で続けられた原発によって引き起こされた。最大の責任は国にある。国の責任者として事故を止められなかったことを改めておわびする」と陳謝した。

28日 福井県敦賀市の高速増殖原型炉「もんじゅ」で10年8月、燃料交換用の炉内中継装置(約3.3トン)が落下したトラブルで、日本原子力研究開発機構は、新たに製造した同装置を原子炉容器に設置した。経済産業省原子力安全・保安院の検査などを経て、6月中旬に完全復旧する見込み。装置の回収や製造など復旧に約21億円かかった。

29日 内閣府原子力委員会の近藤駿介委員長は、今後の原子力政策を議論する「新大綱策定会議」の在り方に批判が出ているとして、委員27人のうち原発との利害関係が深い委員を外し、「オブザーバーや参考人にする方向で検討する」との意向を表明した。会議後、記者団に語った。電力10社で作る電気事業連合会会長らが念頭にあるとみられる。
 
29日 経済産業省原子力安全・保安院は専門家会合で、日本原子力発電などに対し敦賀原発(福井県)の敷地内を通る活断層「浦底断層」が他の活断層と南北方向に約100キロにわたって連動するとして揺れを再計算するよう指示した。同原発で想定する最大の揺れ(基準地震動)を超える可能性がある。

30日 細野豪志原発事故担当相は、関西広域連合(連合長・井戸敏三兵庫県知事)の会合に出席し、関西電力大飯原発3、4号機の再稼動について、経済産業省の副大臣・政務官を責任者として現地に常駐させ、トラブル発生などの監視を行う方針を明らかにした。

31日 大阪市の橋下徹市長は、関西電力大飯原発3、4号機の再稼働について、「基本的には認めない」としていた前日の発言を翻し、「事実上、容認する」と明言した。ただ、「期間限定(の再稼働)は言い続けていく」として、秋ごろをめどに運転停止を求める考えを示した。

6月

1日 枝野幸男経済産業相は1日、関西電力大飯原発3、4号機のフル稼働の時期について「7月を越えるということになる」と述べ、関電などに節電目標を設定した期間が始まる7月2日には間に合わないと明言した。福井県やおおい町の理解を得て再稼働を決めても、起動からフル出力まで6週間程度かかるため。

2日 「原発の寿命は40年」と定める原子炉等規制法(炉規法)改正案の国会審議が先月29日、ようやく始まった。ところが、関西電力美浜原発2号機(美浜町)の40年超運転が可能かどうかの技術的な審査が、従来の枠組みのまま経済産業省原子力安全・保安院で進められている。改正炉規法が成立すると、審査は一からやり直すことになるため、専門家から批判の声が上がっている。
 「運転開始から40年を超える高経年化(老朽化)原発に対する健全性評価が従来のやり方でよいのか、大いに疑問だ」。先月9日、保安院の意見聴取会で、委員の井野博満・東京大名誉教授が訴えた。

4日 毎日新聞は2、3両日、全国世論調査を実施した。政府が週内にも最終決定する関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働について「急ぐ必要はない」と答えた人は71%に達し、「急ぐべきだ」の23%を大きく上回った。2030年時点での国内電力に占める原子力発電の割合を巡り、望ましい比率として「15%」を挙げた人が48%で最多。次いで「原発を0%にする」が25%に上り、国民の「脱原発志向」の高まりがうかがえる。

4日 内閣府原子力安全委員会の作業部会が92年、福島第1原発事故の要因になった長時間の全交流電源喪失について、国の安全設計審査指針の改定作業で考慮しなくてもよい理由を電力会社側に作文するよう指示し、報告書に反映させていたことが分かった。その結果、国の指針改定が見送られた。安全委が4日、国会の事故調査委員会から請求されて提出した内部文書を公表した。

4日 経済産業省の牧野聖修副大臣は、関西電力大飯原発3、4号機を再稼働する際の特別な安全監視体制を県側に説明。牧野副大臣を責任者とする「常時監視・緊急対応体制」をおおい町のオフサイトセンター(県大飯原子力防災センター)に設置すると表明した。経産省原子力安全・保安院の検査官を倍増し、総勢20人程度の体制とする。

6日 経済産業省原子力安全・保安院は原発の老朽化を評価するため専門家による意見聴取会を開き、7月で運転開始から40年になる関西電力美浜原発2号機(福井県美浜町)について、10年後も機器の健全性に問題がないとする同社の主張を認める案を提示した。

6日 経済産業省原子力安全・保安院が専門家会議で、関西電力美浜原発2号機の40年超運転を容認したことについて、美浜町の山口治太郎町長は同日、「新しい規制組織ができるまでは、保安院が指揮をとって審査を進めていくべきだ。今の枠組みで結論を出すことは評価できる」と歓迎した。

8日 東京電力福島第1原発事故を受けた温室効果ガス削減目標の見直しで、環境省の中央環境審議会は、2020年時点の六つの選択肢案をまとめた。国内対策で削減できる割合は、最大でも1990年比15%。日本の国際公約「20年に90年比25%削減」は、海外からの排出量購入分や森林吸収分も含めることができるが、環境省はそれらを最大5%程度と見込んでおり、公約撤回は不可避の情勢だ。

8日 野田首相は夕刻首相官邸で記者会見し、大飯原発3,4号機の再稼働が必要だと明言した。

8日 福井県の西川一誠知事は8日夜、野田佳彦首相の記者会見を受けてコメントを発表した。西川知事は「原子力発電に対する政府の基本的考えと首相の強い思いを、国民に向けてしっかり語っていただいたと重く受け止めている」と評価。専門家らでつくる県原子力安全専門委員会(委員長・中川英之福井大名誉教授)などの意見を聞いて再稼働について判断するとした。

9日 野田佳彦首相は、大飯原発3、4号機の再稼働方針を表明した会見で、「東京電力福島第1原発を襲ったような地震、津波でも炉心損傷に至らない」と言い切った。しかし、政府や国会の事故調査委員会の検証作業が完了しておらず、事故時に構内での指揮・作業拠点となる「免震事務棟」が関西電力大飯原発で完成していないなど、事故対策は途上にある。国会事故調の黒川清委員長は「なぜ国会事故調の報告を待ってからやらないのか」と批判した。

9日 大阪府と大阪市によるエネルギー戦略会議(座長・植田和弘京大教授)は、大飯原発3、4号機の再稼働に絡み、9月までの節電要請期間が終わった後は、再び原発を停止することなど7項目を政府や関西電力に求める声明文を発表した。声明文は植田座長名。大飯原発について「安全性が確認されていない以上、再稼働は必要最小限の期間にとどめること」と要請。節電要請期間終了後の、即時稼働停止を求めている。

9日 政府は、東京電力福島第1原発事故による空間放射線量の予測に関する試算を明らかにした。避難指示区域が設定されている福島県11市町村の住民約8万6000人のうち、10年後で18%(約1万5500人)、20年後でも8%(約6900人)の帰還が難しいとの結果だった。
 避難住民が元々住んでいた地域を対象に、今後20年間の線量が帰還の目安(年間20ミリシーベルト以下)になる割合を推計した。

11日 福井県おおい町の関西電力大飯原発3、4号機の再稼働問題で、安全性を検証していた県原子力安全専門委員会(委員長、中川英之・福井大名誉教授)は、3、4号機の安全対策を十分とする報告書を西川一誠知事に提出した。

11日 東京電力福島第1原発事故の影響で、放射性セシウムが河川を通じて東京湾に流れ込んでいる問題で、県は13日から、国と協力して湾内の海水や泥に含まれる放射性物質の調査を始める。国の調査は江戸川河口部などから湾央部までの17カ所だが、県は新たに東京湾アクアラインの外側の木更津・富津両市沖の8カ所にも調査地点を設け、より詳細な実態把握を図ることにしている。


12日 真宗大谷派(本山・東本願寺、京都市下京区)は、野田佳彦首相が8日に関西電力大飯原発3、4号機再稼働を表明したことに対して、遺憾の意を示す声明を発表した。
 声明では、今も東京電力福島第1原発事故の被害に苦しむ人が多数いる中での再稼働に疑義を呈し、大飯原発や他の原発を再稼働しないよう求めている。

13日 民主、自民、公明3党は、原子力安全行政を一元的に担う政府の新組織設置をめぐる法案の内容で大筋合意した。原子力発電所を運転から原則40年で廃炉にすることを原則としたが、自民党に配慮し、新設する原子力規制委員会が最終判断する規定を付則に盛り込んだ。

15日 民主、自民、公明3党は午前、原子力の安全規制を担う「原子力規制委員会」設置法案を衆院に共同提出し、衆院環境委員会で賛成多数で可決、続く同日午後の衆院本会議で賛成多数で可決した。参院審議を経て、今国会で成立する。東京電力福島第1原発事故の反省を踏まえた安全規制体制が9月までに発足する。

15日 関西電力大飯原子力発電所3、4号機の再稼働をめぐり、福井県の西川一誠知事は15日午後に関電の八木誠社長と福井県庁で会談し、安全対策などについて意見交換した。会談では、西川知事が冒頭「電力事業者としての姿勢と覚悟を確かめる必要がある。県民の安全・安心のため、あらゆる努力をしてほしい」と要請。これに対し、八木社長は「原子力発電への信頼回復に努めたい」などと応じた。

16日 野田佳彦首相は午前、関西電力大飯原発3、4号機の再稼働をめぐり、西川一誠知事と首相官邸で会談した。西川知事は再稼働に同意する意向を表明。これを受け、首相は枝野幸男経済産業相ら関係3閣僚との会合を開き、「立地自治体の理解が得られた今、再起動を政府の最終判断としたい」と述べ、再稼働を正式決定した。

16日 政府が関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を正式に決めたことを受け、関電は3号機で先行して再稼働させる準備を始めた。関電によると、3号機は早ければ7月4日に発電を始め、フル稼働は7月8日。4号機のフル稼働は最短で7月24日だが、8月2日にずれ込む可能性がある。夏が迫り、政府は関電管内で電力不足に陥る懸念から再稼働を急いだが、2基そろってのフル稼働が間に合うかどうか微妙。

16日 政府の関西電力大飯原発再稼働決定について新潟県の泉田裕彦知事は、「福島第1原発事故の検証も進行中で、事故原因が特定されなければ対策を講じることができないのは自明の理」とした上で、「このような状況下で安全性を確認した前提で手続きが進められたことは誠に遺憾」とコメントを出した。さらに「事故が起きた場合の対応が再び混乱する恐れが極めて高く、新たな『安全神話の創造』にほかならない」と批判した。

17日 原発を動かすと使用済み核燃料が発生する。大飯原発では貯蔵先の約7割が埋まり、新たな貯蔵先や処分方法に展望が見えない。福井県の西川一誠知事は16日に政府に要請した8項目の中で、県外でも一定期間保管する「中間貯蔵施設」を求めたが、政府は具体的な検討を先送りした。
 関西電力によると大飯原発3、4号機には今年3月末現在、2805本(1291トン)の使用済み核燃料が保管され、容量の72%に達している。唯一の搬出先である再処理工場(青森県)も容量の97%とほぼ満杯のうえ、トラブル続きで稼働に見通しが立たない。

17日 福島原発事故を検証した民間の事故調査委員会の北沢宏一委員長は「プールという原発の最大の弱点を放置しての再稼働は理解できない」と批判する。状況は他原発も同じで、昨年9月末現在、全国での保管量は1万4200トンで、満杯の2万630トンに迫る。枝野幸男経産相は再稼働決定を受けた16日の記者会見で「中長期的な原子力政策を議論中で検討体制もこれから」と応じるにとどまった。

17日 原発に依存しない地域づくりを目指す「脱原発をめざす首長会議」の世話人らが、東京都内で会見し、関西電力大飯原発(福井県おおい町)の3、4号機再稼働を政府が正式決定したことに対する抗議文を、18日に野田佳彦首相宛てに提出すると明らかにした。

18日 東京電力福島第1原発事故直後の昨年3月、米エネルギー省が放射線の航空機モニタリング結果を日本政府に提供したにもかかわらず、原子力安全・保安院と文部科学省が政府内で共有せず、住民避難に活用していなかったことが分かった。「縦割り行政」が原因で、緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)と同様、改めて政府の初動体制の稚拙さを浮き彫りにした。

19日 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の耐震性の問題で、渡辺満久・東洋大教授(変動地形学)による講演会が19日午後6時半〜8時半、大阪市中央区北浜東3のエルおおさかで開かれる。渡辺教授は、同原発敷地にある破砕帯(断層)は活断層の可能性があると指摘している。

19日 政府は、12年版の科学技術白書を閣議決定した。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で「科学者や技術者に対する国民の信頼が低下した」と指摘している。

20日 関西電力は、再稼働の準備作業中の大飯原発3号機で19日午後9時51分、発電機の冷却水タンクの水位低下を示す警報が作動したと発表した。現地では「特別な監視体制」として、24時間態勢で経済産業省原子力安全・保安院や関電、福井県などの担当者が作業を監視している。保安院は20日午前11時から記者会見し、発表の約半日の遅れを陳謝した。
 

げんぱつ (大阪・原発住民運動情報付録)

【 2012年6月25日 No.181 】
原発問題救民運動大阪連絡会

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