泉南アスベスト国賠訴訟、幹事会で「声明」を発表! [2014.10.17]
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「声明」

2014年10月9日
大阪から公害をなくす会幹事会

最高裁のアスベスト国賠訴訟“原告勝訴”の判決を歓迎すると
ともに、国に対し被害者への謝罪と早期全面解決を要求する

 最高裁判所は10月9日、泉南アスベスト健康被害者の国家賠償請求裁判に対して、人の健康に被害を与えるアスベストの“規制権限を行使しなかった”という国の責任を認め、原告勝訴の判決を下しました。この勝利判決は、アスベスト国賠訴訟の原告団・弁護団、そして、「市民の会」「勝たせる会」の粘り強いたたかいによって勝ち取られたものであり、そのたたかいに敬意を表するとともに、先ずは心から喜び合いたいと思います。

 この裁判は、アスベストによって“石綿肺”や“中皮腫”などの健康被害が発生することが明らかになった1950年代に、アスベストを取り扱う工場に局所排気装置の設置を義務づけ、実施させるなどの規制措置を取っていればこのような健康被害は食い止められたのに、国は規制しようとしなかった、まさに国は「知っていた」「できた」、でも「やらなかった」という規制権限不行使の責任を問うた裁判でした。原告の訴えに対し裁判所は1陣訴訟の大阪地裁、2陣訴訟の大阪地裁、大阪高裁では原告勝訴の判決を下しましたが、1陣訴訟の大阪高裁では産業の発展のためには多少の犠牲は仕方ないという経済優先の考え方を示し、アスベストによる健康被害は「マスクを着けなかった本人の責任」などというとんでもない判断で、原告敗訴の判決を下していました。

 今回、最高裁が、こうした日本の公害裁判、被害者救済の到達点を半世紀も逆戻りさせるような大阪高裁判決を克服し、国の責任を認め、原告勝訴の判決を下したことは、正しい判断であり、大いに歓迎するものです。その根本は、国民の生命・生存こそ最も大切なものであり、例え経済活動であってもそれを侵すことは許されないという判断です。同じ立場に立てば、1971年以後に就労して健康被害を発症した人も、あるいは工場内だけでなく周辺住民で健康被害を受けた人も救済されてしかるべきですが、そうした被害者を国家賠償から除外している点が今回の最高裁判決の問題点です。また1陣訴訟の賠償については大阪高裁に差し戻すとしましてが、国はいたずらに審理を引き延ばすことなく、真摯に早期解決に努めなければなりません。

 いずれにしても、最高裁で国の責任を認める判決が下された以上、国はこの判決を真摯に受け止め、原告・被害者に謝罪するとともに、1陣、2陣ともに一括して速やかに賠償金を支払うべきです。既に1陣訴訟、2陣訴訟の被害者のうち14名が亡くなり、提訴前の死亡者と合せると既に6割近くの被害者がこの世を去っていると言われます (原告団・弁護団等の『声明』) 。被害にあった原告には、一秒たりとも猶予はありません。原告・被害者の“命あるうちの救済”と、アスベストによって健康被害を受けた全ての人の救済、1日も早い全面解決を強く要請するものです。

以上

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