大阪公害患者の会連合会 - #2010-10-20 (34-1)事務局ニュース
<第34回大会> ぜん息患者の新しい救済制度を! 3万人を目標に署名に全力
「ぜん息患者の救済制度をつくる署名活動を地域で広げよう!」大阪公害患者の会連合会の第34回大会が10月1日、福島区民ホールで開かれ、代議員ら59人が参加。今後1年間の運動方針と新しい役員体制を決めました。
田中良平副会長の開会宣言のあと、議長に藤本よう子(城東)、前田孝子(都島)を選任しました。
あいさつで森脇君雄会長は、連合会26年の歴史に学ぶことの重要性に触れ、世界に例の無い被害者救済制度(補償法)をつくり、守るたたかいを患者たちの総力を結集してしのぎきってきた歴史を振り返りました。このなかで森脇会長は、公害指定地域の「返上」を画策した高石市での大会、公害補償の切り捨てを狙った「6歳児問題」、公害指定地域の解除を「行政改革」の対象にして“命綱”を断ち切ろうとした第2臨時行政調査会のたたかいなどに触れながら、「昔と違って、多くが白髪混じりになって足が出にくくなってしまったが、自分たちだけの問題だけでなく困っている人、苦しんでいる人のために新しい救済制度をつくる運動に取り組もう」と呼びかけました。
和久利正子事務局長らによる大会議案の提案のあと、各会から8人の代議員が発言、地域で展開しているユニークな活動が苦労話やエピソードを交えて語られました。(裏面大会発言から参照)
大会は、大会議案、規約改正案、新役員を全員一致で採択。未救済のぜんそく患者を救済するための大阪府への請願署名に、2011年2月府議会までに3万人を目標に取り組む特別決議を採択しました。
また、10月6日に控訴審裁判を迎える泉南アスベスト国家賠償請求原告の石川チウ子さんが、国と裁判所への早期解決を求める団体署名など裁判への支援を訴えました。
<泉南アスベスト国倍訴訟> 早期解決を求める市内集会
10月6日泉南アスベスト国倍訴訟の早期解決を求める大阪市内集会が天満研修センターにて開かれ、120名が参加しました。
集会はじん肺全国キャラバンの一環として取り組まれました。
集会には、関西各地で闘っているアスベスト被害者団体、水俣病、薬害イレッサ、寝屋川廃プラ訴訟など公害被害者団体のほか労働組合・民主団体が支援参加しました。
村松弁護士は、「5月19日の第一次訴訟の判決では、(1)経済的理由で被害者を放置してはならない。(2)国には賠償責任がある。(3)危険性の情報提供義務を怠った。など国の責任が明確になりました。一度は厚生労働省も控訴断念を表明し、環境省もこれを支持しましたが、その後国は控訴しました。大きく広がった世論を力に政治解決を求めていきたい。
11月17日の控訴審で裁判所が和解勧告を行うよう要望する。そのためには 1万団体の署名をなんとしてもやりきりたい。皆さんのご協力をお願いします」と訴えました。
同日午後2時から開かれた第二陣訴訟で弁護団は「これ以上解決を長期化すれば、国の責任は免れない」と強調しました。
大阪連合会の仲間は、裁判傍聴・市民集会にそれぞれ参加しました。
大会発言から 元気もらった各会報告
■毎月、療養相談会をやって、等級外をなくす活動に取り組んだ。会員全員の名刺をつくって、入会を呼びかけている。街頭宣伝も行った。未救済患者には深刻な被害の実態がある。20人ほど協力者に参加を呼びかけて救済を求める会に7〜8人が参加した。会のニュースも未認定と共同で発行している。(守口)
■鶴見緑地でぜん息患者救済署名に取り組んでいる。これまでに3回実施。署名を広げるために医療機関訪問をしている。7カ所で話ができた。反応はよくないが粘り強くやりたい。財政が厳しい。家賃が高い、支援行動が多く経費がかかってしんどい。(城東)
■医療機関や民主団体の協力で、野田阪神駅前で21人が参加してぜん息患者救済署名に取り組み、173人の署名が集まった。次は玉川でやる予定。署名は、いつでもどこでもを合言葉に、おどりの会、ボランティアなどあらゆるところで、お願いしている。今、1200人を超えた。(福島)
■ 未救済の患者の一人として活動している。救済を求める会の事務局長として環境副大臣とも面談した。淀屋橋、京橋での署名に若い人たちが、協力してくれた。治療費払えずあきらめている人に一日も早く救済の手を。(福島未救済患者)
■3月に主人がなくなった。ぜん息患者救済署名を持って大阪城公園へ行った。バーベキュー中の人も協力してくれた。自分のできることはやりたい。(八尾)
■未認定患者の懇談会を3月に開催、10人が集まった。呼びかけに応えて、3万円もカンパしてくれる人もいた。その後、民医連の診療所ごとに懇談会を開いている。懇談では、厳しい患者の実態がつぎつぎ語られ、会議後なくなった人もいる。ある未救済患者の言った「コミュニケーションが大事、続けてほしい」と言われたことを励みに頑張りたい。地域で街頭宣伝署名活動にも取り組む予定。(10月13日、関西スーパー) (西淀川)
■毎月役員会を開き、ニュースをつくって会員に届けている。会員のなかには施設に入所している人、認知症の人もいる。転地療養に参加して、患者会入会を訴え、帰ってから必ず手紙を送っている。補償法を守るために被害者自身が行動しないといけないと思っている。補償費のおかげで、“よいばあちゃん”でいられる。入会のしおりおくって一人増えた。ぜん息患者救済署名を地域の祭りで訴えると、若者全員が署名してくれた。「仲間に二人のぜん息患者がいる。おばちゃん頑張ってな」と言われ、「やさしい子がいるんやなあ」と感動した。(平野)
■ 阪神高速道路は、淀川左岸線の脱硝装置をつけると約束しておいてつけないのは許せない、住民願い実現の署名と合わせて、ぜん息患者救済署名を集めている。二つとも実現するよう全力を尽くしたい。(此花)
(朗報)インフルエンザ混合ワクチン 全公害認定患者 今年も無料化実現!
インフルエンザ混合ワクチンの摂取(季節性・新型)について今年も、すべての公害認定患者の無料化が実現しました。私たちの運動の成果です。
(但し、生活保護受給者・市民税 非課税世帯の方は大阪市の非課税世帯等の無料摂取の取り扱いが優先的に適用されます)
医療券がお手元に届くにはまだ日数がかかります。すでに摂取された方は、領収書と摂取済み証明書をもらっておいてください。医療券が届けば一緒に請求してください。
住んでいる市町村で摂取される場合は無料ですが
住んでいない所で摂取される場合は、多少料金がかかる場合があります。わからないときはご相談ください。
堺・八尾・守口市でも無料で実施されることになりました