集会アピール(案)
大阪府民の皆さん、大阪で働き、学ぶ皆さん
地球規模の環境破壊の危機が進行し、また身近な大気汚染などの公害がいまだ深刻な中、私たちは集い、話し合いました。また韓国から来られた若者たちと環境をまもる市民の国際的交流を深めました。そして次のようなことを確認し、皆さんに訴えるとともに、関係当局に要望します。
2008年12月、ポーランドで開かれた国連気候会議(COP14/CMP4)は2013年以降の温室効果ガス排出削減のため国際的枠組みを策定する上で、前向きのメッセージを出すことなく終了しました。
私たちは日本政府に対し、気候変化の悪影響防止のための責任ある中・長期計画を策定し、12月のコペンハーゲン会議(COP15)において実効性ある合意に導くことを求めます。
府内43自治体すべてが気候変化対策に正しく取り組むよう、市民と力を合わせて地元から計画作りを進めましょう。
原子力発電は「地球温暖化対策」としても有効性が限られており、耐震性や事故の危険性、放射性廃棄物の処理・処分問題など将来の世代に大きな負担を強いるものです。
大阪は大地震や台風、豪雨などの災害にたいへんもろいことが指摘されています。阪神・淡路大震災の経験を踏まえ、ライフライン、個人家屋、教育施設の防災対策を強化、安全・安心の街づくりは急務です。
この1年も、「中国産冷凍ぎょうざ」にはじまった食品汚染問題は、良心的な製造・流通業者も巻き込んだ社会問題になりました。これらは公衆衛生行政を著しく弱体化させてきた政治のツケが顕在化したものに他なりません。
大阪府・市、経済界などは、大気汚染をはじめ大阪の公害はほとんど解決されたかのように喧伝しています。しかし現に幹線道路沿道を中心にぜん息などの健康被害が発生しています。NO2濃度の自主的な測定運動、大気汚染の低減策の実施と健康被害の救済要求など、府民的運動はますます重要です。
2008年11月に発足した「あおぞらプロジェクト大阪」の運動を発展させ、大阪市を中心に公害病の未認定・未救済の人々の実態調査と救済を成功させましょう。
PM2.5やナノ粒子など微小な浮遊粒子状物質による健康被害の調査と被害防止を求めていきましょう。大阪のヒートアイランド対策は急務です。泉南地域のアスベスト被害者による国家賠償請求の裁判のため、裁判所に対する30万人要請署名など多彩な運動を成功させましょう。
各自治体で一般ゴミ収集の分別排出と有料化は減量化の決め手にはならず、生産者責任を免罪し、法が目指す「ごみ減量」「循環型社会」化に逆行するものです。寝屋川の廃プラ処分場建設の差し止めを求める住民訴訟に対する大阪地裁不当な判決は許されません。
大阪の環境を守る上で自治体行政の果たすべき責任は重大です。橋下大阪府知事は府庁のWTC移転、公害認定患者の死亡見舞金の一方的打ち切りなどを強権的に進めようとしています。
安全・安心を基本に公害のない大阪のまちづくりを実現させていかねばなりません。それには主権者である府民の創意と運動が不可欠です。そして私たちが目指す持続可能な社会の最大の保障は平和であることです。
府民の皆さん。一緒に手を携え、「100年に1度の経済危機」といわれるこの時期こそ、大阪から公害をなくし、地球環境を守り、環境の保全・再生に向けて、社会のありようを変えていきましょう。
2009年1月31日
大阪から公害をなくし、地球環境を守り、環境の保全・再生をめざす第37回府民集会
集会アピールの採択
大阪府域の自治体の「温暖化対策行政」 |
第37回公害環境デー |
第37回公害・環境デー 参加者アンケート |