文書報告−2.河南町の残土処理問題
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第43回公害環境デー 文書報告

河南町の残土問題について

2015年2月1日
河南町議会議員 力武 清

 河南町の位置は、大阪府の南東部大阪市から25?に位置し、東西6.7?・南北7.5?で面積25.3平方キロメートルで周囲は西が富田林市、北が太子町、南が千早赤坂村、東は金剛・葛城の山並みがあり奈良県の葛城市・御所市と境、隣りあわせとなっています。交通は、鉄道がなく近鉄・長野線富田林か喜志の両駅を路線バスが運行しています。主要な道路として国道309号線と府道が走っています。

 残土問題を考えるうえで、地理的物理的条件と資源的条件が重なっていることがあります。まず地理的・物理的条件では、大型ダンプが通行可能しやすいこと、資源的条件として、良質の真砂土がある。
こうした条件があるために、残土処理業者としては格好の処理場として長年(30年以上) 河南町の谷合を埋め立ててきています。

 現在、河南町では11ヶ所の残土処理場がありますが、稼働中は3ヶ所で関係法令(宅造法・山林法・産業廃棄物処理法等)、河南町の土砂埋め立て要綱に基づく許認可の下で毎日残土の持ち込みが行われています。

 以前の残土は主に山間部への持ち込みが主体でありましたが、ここ3年前から住宅に隣接する場所への持ち込みが主体となって住民生活への悪影響が出てきています。

 工事現場への道路の汚による通勤・通学への支障、フロントガラスのひび割れ・自転車通学者への風圧、各家々では騒音・振動・に加え粉塵による洗濯みのが干せないなどの被害、最悪の人は、せき込み、喉の痛み・気管支炎の発症(因果関係ははっきりしていない)など出ています。

 こうした、被害に対して自治会など通じて、また議会での質問、テレビ放映などで事業者への改善を申し入れしてきて一定の改善はされてきていますが根本的な問題は解決されないままとなっています。

 問題は、どこからどう言った物質のものが持ち込まれているのか。(コンクリートの破片・鉄筋・ガラス片等本来産廃として処理すべきものが混入)これは事前の許認可の対象外となって、また、チェック体制ができていないのが実態。また、一日100台以上の大型ダンプの出入りがあり交通への支障。

 大阪府下においては、昨年の豊能町での土砂持ち込み現場での崩落事故を受けて、規制する条例が12月議会で成立しました。概ね現在持ち込まれている問題に関しては網羅されていますが、実効性あるものにしていくにはそれぞれの自治体での規制条例化が必要です。

 河南町でも、府の条例と合わせて町の条例化に向けてやっと動き出しました。
 

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