原発問題住民運動大阪連絡会 - #144 中越沖地震で被災停止中の柏崎刈羽7号原発が運転再開
2007年7月16日の中越沖地震で被災し以来停止していた東京電力柏崎刈羽発電所の原発7基のうち最も修理点検が進んでいた7号機が、5月9日、1年10ヶ月ぶり運転を開始して試験運転に入りました。地元商工会議所などの早期運転開始の要望、「まだ運転再開が認められる状況でない」という地域住民運動等の反対世論が渦巻く中、5月7日に泉田裕彦知事が県議会全員協議会で、実上の運転再開となる起動試験に入ることを容認する考えを表明しました。
東電は了解の通知を受けてただちに起動試験に入りました。起動直後、監視板の誤表示などで制御棒を挿入して原子炉を停止したトラブルもありましたが試験運転を続け、19日午後に試験送電を開始しました。高橋明男所長は「点検を積み重ねた結果であり、一つの大きな節目を迎えた。引き続き慎重に進めたい」と発言しています。新潟県技術委員会で、直近の断層の評価について委員の間で意見が対立するなどまだ問題を残した中での知事の容認であり、安全の確保をめぐる厳しい監視の目の中での運転が始まりました。被災原発の運転再開は世界的な出来事であり、国内だけでなく国際的な注目も集めています。
現在の柏崎刈羽原発の復旧状況
(設備点検・試験) (耐震補強) (燃料装填)
1号機 機器ごとの点検中 実施中 未実施
2号機 地震直後の目視点検 未実施 未実施
3号機 機器ごとの点検中 実施中 未実施
4号機 機器ごとの点検中 未実施 未実施
5号機 機器ごとの点検中 実施中 未実施
6号機 系統機能試験中 完了 完了
7号機 試験運転開始 完了 完了
げんぱつ (大阪・原発住民運動情報付録)
【 2009年5月25日 No.144 】
原発問題救民運動大阪連絡会