#141 原発の全国稼働率58%で CO2排出増約3000万トン

原発問題住民運動大阪連絡会 - #141 原発の全国稼働率58%で CO2排出増約3000万トン

#141 原発の全国稼働率58%で CO2排出増約3000万トン

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げんぱつ
 2009/2/25 13:10

 昨年の全国商業用原発55基の設備利用率(稼働率)が58%(暫定値)にとどまることが2月13日の、経済産業省の調査発表で明らかにされました。点検記録の不正で東電の原発が大量に停止された03年の57.4%に次いで低い数字です。中越沖地震で停止した柏崎刈羽原発(7基)の再稼働が遅れていることが大きな原因です。

 経産省は、火力発電で電力供給を補うため、08年度には燃料費など約6000億円の追加コストが発生し、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出量も年間約3000万トン増えると試算しています。米国や韓国の稼働率は90%前後で、他国と比べて日本の設備利用率の低さが際だっています。

 関西地方(福井県)では、運転停止中の高速増殖炉「もんじゅ」と、廃炉中の旧「ふげん」を除く原発13基の運転実績をまとめた県のデータによれば、定期検査中にトラブルが発生した日本原子力発電敦賀2号機や、関西電力大飯3号機などの停止期間の長期化を受け、設備利用率の平均は前年の74・9%を大きく下回る61・3%にとどまり決して高い状況ではありません。利用率が最も高かったのは大飯2号機の101・2%、最低は管台溶接部にひびが見つかるトラブルが起きた敦賀2号機の10・5%でした。建設以来の運転期間の比較的長い福井県の原発では、老朽化に従って発生したと考えられるトラブルが大きな原因です。

 発電量で見ると、福井県内に立地する原子力発電所の昨年1年間の発電電力量は608億キロワット時と、前年の740億キロワット時を大きく下回り、商用原発13基体制となった93年以降最低でした。全国の原発発電量(2517・4億キロワット時)に占める比率は24・2%で、福島県に次いで2位でした。

げんぱつ (大阪・原発住民運動情報付録)

【 2009年2月25日 No.141 】
原発問題救民運動大阪連絡会

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