「東北地方太平洋沖地震」に伴うライフライン関係団体からの緊急アピール [2011.3.24]
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「東北地方太平洋沖地震」に伴う
ライフライン関係団体からの緊急アピール

2011年3月17日
『ライフライン市民フォーラム(LLCF)相談会』

ライフライン市民フォーラムは、3月11日に発生した東北関東大地震による犠牲者の方々に深い哀悼の意を表するとともに、被災された皆様に心からのお見舞いを申し上げます。

未曾有の震災
世界の地震観測史上最大級と言われる東北地方太平洋沖地震にかかる報道に接し、その被害の甚大さに体が震える思いです。
 この震災の特徴は、阪神淡路大震災の1,000倍の規模であり、大津波を伴い、さらに原発過酷事故の危険を現実化していることです。数十万を超える被災者と壊滅した地域の現状は、「国難」と言っても過言ではありません。
 
復旧支援を直ちに
この惨状を前にして、いま緊急に求められることは、まず国が全力をあげ、国民が力を合わせて被害者を危機から救い、安全を確保することだと思います。そして、一刻も早く被災者の安否確認をおこない、皆さんが展望のある生活復帰に立ち上がれるよう支援することだと考えます。私たちは、国や自治体による支援だけでなく、経済界にもそれを求めるとともに、私たち自身が力を合わせて、国民的な取り組が必要だと考えます。

住民の安全と安心を第一
同時に考えることは、世界第二の経済大国を標榜してきたわが国が、「儲け第一」の経済活動を優先し安全で安心できる社会づくりやライフラインづくりを軽視してきた経過を振り返り、国民の安全と安心を第一とする政策に大転換する決意を固め、復興の事業に取組む重要性を痛感しています。

美浜1号機建て替え計画の見直しを
ライフライン市民フォーラム(LLCF)は、これまて都市を中心とするライフラインの安全を守る取り組みを続けてきました。その一環として、2004年の関西電力美浜原発3号機の事故以来、原発の安全な運営を目指した関西電力と10回を超える話し合いを行ってきました。そして先日第12回目の話し合いを申し入れ、今問題になっている美浜原発1号機のリプレース(建て替え)問題について、過酷事故の危険を免れない今の形の原発(軽水炉)による建て替えをやめることを申し入れました。いま地震と大津波による福島原発の過酷事故の現実を前にして、改めて関電への申し入れの重要性をかみしめています。

安全神話の崩壊
これまで、国も、財界も、関西電力も我々の指摘する原発の危険に対し、「日本の原発は五重の壁で守られているから絶対に安全だ」と主張し続けてきました。もちろん、地震に対する対応についても同様の主張をしてきました。しかし、その論拠は大津波被害の前にもろくも崩れ去り、国と東京電力は炉心の崩壊爆発を食い止めるため、懸命に取り組んでいます。

エネルギー政策の根本的な見直しを
福島原発周辺では住民への避難命令が強行され、人々は被曝の恐怖にさらされています。さらに、東京電力は発電能力の低下対策として「計画停電」を実施に移し国民生活や産業経済活動に重大な影響をもたらしています。原発の持つ根本的なリスクが眼前に具体化し進行しているのが現状です。いずれ、今回の事故に対する調査報告書が取りまとめられます。その際には、エネルギー政策の根本的な見直し議論を国民的議論として行う必要があります。まずは「人命最優先」で国民的な被災者への緊急の救援活動が求められています。

私たちは、今回発生した困難に対し、国民的な連帯のもと、被災者への支援に全力を尽くすとともに、国民の安全と安心を第一にする社会を目指して運動をすすめます。

以上

『ライフライン市民フォーラム(LLCF)相談会』
連絡先・〒553-0003大阪市福島区福島2-8-16  コトブキビル501号室
   電力労働運動近畿センター気付
電話・06-4797-4414  FAX・06-4797-4415
Eメール den-kinki3@cwo.zaq.ne.jp

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