大阪から公害をなくす会が総選挙で「アピール」を発表 [2014.11.27]
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《アピール》

公害被害者の救済、原発ゼロ・自然エネルギー推進、温暖化対策強化
など、経済優先から人の生命・生存を大切にする政治を実現しよう!

2014年11月13日  大阪から公害をなくす会

 安倍政権が衆議院解散し、総選挙が行われることになりました。

 突然の解散のように見えますが、実際は安倍政権の相当前からの計算と根回しがあっての解散・総選挙です。その根本は、政権をこのまま続ければ安倍政権の実体が白日の下にさらされますます国民からの批判を受ける、ボロの少ない今のうちに解散し選挙をすれば、多少の目減りはあっても政権維持に必要な議席は確保できる、後は国民の信任を得たとして今の「暴走政治」をさらに強行できるという国民だまし打算です。

 そういう総選挙ではありますが、安倍自公政権の暴走政治にストップをかけ、沖縄の知事選挙で示された政治の流れを変える動きを全国の流れとする絶好のチャンスととらえ、大いに奮闘し、勝利と言える結果を勝ち取りましょう。

 これからの国のあり方が問われる3つの重要な選択基準

 安倍政権の過去2年間と今やろうとしていることを見ると、先ず3つの重要な選択基準があげられます。

 第1に、安倍自公政権と一部野党の中にある憲法改悪、「戦争できる国」容認の動きに対し、国民の断固たる反対の意思を示す重要な選挙です。安倍政権は、国家機密保護法、集団的自衛権の閣議決定を強行し、さらには憲法九条の改定までたくらみ、日本を「戦争できる国」「戦争する国」に変えようとしています。私たちは、「戦争こそ最大の環境破壊」という立場で、一貫して戦争政策に反対してきました。人が殺し合うことを容認する人たちに、環境を守れるはずがありません。

 第2に、経済・産業優先の政治から脱却し、人の生命・生存をこそ大事にする政治に変える大切な選挙です。最近の原発問題での福井地裁判決や福島地裁判決、泉南アスベストの2陣訴訟高裁判決や最高裁判決のように、今、?人の生命・生存こそ最も大切なもの?という立場での判決が続いています。国政の分野でも、日本国憲法の精神を尊重する方向へ大転換を求めていきましょう。

 第3は、日本政治にはびこる大企業優先・大金持ち優遇の施策を一掃し、国民本位の経済政策に改めさせる大事な選挙です。安倍政権はアベノミクスと称して、「株高」「円安」で?景気は回復した?と宣伝しますが、そのもとで潤っているのは大企業と投資ファンドだけです。国民は消費税率のアップで苦しめられ、中小企業は経営危機に陥っています。法人税減税のための消費税率のアップなどとんでもない話であり、消費税率のアップは延期ではなく中止すべきです。

 また、公害・環境問題について私たちは次のようなことを要求します。

1.公害被害者の救済・環境行政について

?公害健康被害者に対しては、国民の健康・生命こそ最も大切という立場に立って、?被害者の生命あるうちの解決?を基本に早期・全面的に救済すること。
?未認定の大気汚染ぜん息患者に対して、?せめて医療費だけでも助成を?という患者の切実な要求に応えて、国の制度として救済制度を創設すること。
?NO2の環境基準はゾーン規定を改め「0.04ppm」に改定すること。PM2.5についての観測体制と対策を強化すること。

2.公衆衛生行政について

?SARS、鳥インフルエンザ、デング熱、エボラ出血熱など検疫や公衆衛生体制がますます重要になっている。公衆衛生の拠点である保健所や地方公衆衛生研究所の縮小政策をやめ、強化・拡充政策に転換すること。

3.地震・津波対策など防災について

?地震・津波対策として打ち出された「国土強靱化」政策が、無駄な公共事業の復活オンパレードであってはならない。地域住民と一体になって真の地震・津波対策、防災になるようにすること。
?日本は地震や火山の活性期に入ってきていると言われる。地震や津波、火山などに対する観測体制を、国民の生命と財産を守る重要な機関として強化すること。
?ますます激しくなる集中豪雨や巨大台風などへの対策を強化すること。

4.原発・自然エネルギーについて

?いったん事故を起こせば「最大の環境破壊」「最悪の公害」となるだけでなく、放射性廃棄物の最終処理方法がない原発はゼロにするとともに、海外への輸出計画は中止すること。
?鹿児島川内原発再稼働、高浜原発の再稼働・使用延長など、原発の存続にかかわる一切の申請を認めないこと。
?石炭火力発電所の新増設をやめ、風力、太陽光、小水力、地熱、木質などあらゆる資源を活用しての自然エネルギー推進に本腰を入れて取り組むこと。
?新『エネルギー基本計画』は、脱原発・自然エネルギー推進を基本にしたものに即刻改定すること。

5.気候変動・温暖化防止について

?気候変動・温暖化防止で求められている温室効果ガス・CO2の削減に対して、日本は1990年を基準年にした野心的な削減目標を決めて実行し、先進国としての役割を果たすこと。
?温室効果ガス・CO2の主要な排出源となっている大企業に対して、削減のための具体的行動を義務づける施策を実行すること。
?温室効果ガス・CO2の削減と合わせて、省エネ・低エネルギー社会の実現に向けた取り組みをすすめること。

 安倍自公政権の戦争できる国などへの暴走政治にストップをかけ、経済優先から人の生命・生存を大切にする政治に転換し、私たちの要求実現のために、主権者の一人として大いに奮闘されることを心から呼びかけます。

以上

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