原発問題住民運動大阪連絡会 - #149 原発日誌・大阪 9/21〜10/20
24日
東電は、試運転中に燃料棒の微小な穴から放射性物質が漏れるトラブルが起きた柏崎刈羽原発7号機を26日未明に停止すると発表した。当初はそのまま営業運転に移行しても安全としていたが、懸念を抱く地元首長らの意向に配慮し、原子炉を停止して燃料交換することにした。
24日
関電は先月、高浜原発3、4号機で実施するプルサーマルに使うMOX燃料16体のうち4体に欠陥が見つかったと発表したが、県議会厚生常任委員会でこの問題への批判が相次いだ。関電は欠陥が見つかった4体を使わないことを決めたが、欠陥の内容や原因は「製造元の仏・メロックス社と結んだ守秘義務がある」として一切明らかにしていない。
25日
福井県の西川知事が上京し、高速増殖炉もんじゅの研究開発推進や、高経年化原発の検査体制の充実などを国に求める要請書を直嶋正行・経済産業相と、川端達夫・文部科学相に手渡した。新しく発足した民主党政権に、原子力エネルギー政策を従来通り進めるよう求めるのがねらい。
26日
東電は、燃料棒に微小な穴が開いて放射性物質が漏えいした柏崎刈羽原発7号機を午前0時56分に停止させたと発表した。トラブルの原因となった燃料集合体の交換作業に入り、再び営業運転可能な状態に戻るのは12月以降となる見通し。
26日
上関町長島での原発建設計画で、埋め立て工事に着手したい中国電力は、阻止行動が続くため作業に取りかかれなかった。作業断念は14日連続で、23日以降は現地に現れず反対派への説得もやめている。
28日
小沢環境相は九州電力が薩摩川内市の川内原子力発電所に計画している3号機増設について、温室効果ガス削減のために3号機を最大限活用するよう求める意見書を直嶋経済産業相に提出した。意見書はこれまでは自然保護の観点で書かれてきており、原発活用が盛り込まれたのは初めて。温室効果ガスの1990年比25%削減を中期目標に掲げた新政権の姿勢が反映した。
10月
1日
全国原発連の「大間・むつ・東通り・六ヶ所 現地調査」が1日午後2時に野辺地駅を出発し大間に一泊、2日夕刻に青森に着いた。
3日
午前10時より青森グランドホテルで「下北を核燃・原発の“総合”実験場にするな! 全国交流集会in青森」が開かれ、全国17都道府県から200人が参加、熱心な討議を行い、「青森からのアッピール」を採択して午後3時に散会した。
6日
東電は柏崎刈羽原発7号機で、燃料集合体872本のうち1本で漏えいを確認したと発表した。今後、集合体の内部にファイバースコープを入れて穴の位置や大きさなどを調べる。
6日
玄海原発3号機のプルサーマル発電をめぐり、MOX燃料装荷を止めようと、県平和運動センターなど3団体が6日夜、佐賀市内で反対集会を開いた。約350人が参加。集会では、鹿児島県の川内原発増設に関連して小沢鋭仁環境相が原発推進の意見書を出したことについて連立与党内で脱原発を掲げる社民党に注文する意見が相次いだ。
6日
定期検査中の志賀原発2号機で先月、原子炉内の燃料上部から繊維状の異物(長さ約8センチ)が見つかった問題で、北陸電力は調査結果を発表した。異物は点検時に使った布のほつれと推定されるという。
7日
東電は6日柏崎刈羽原発1号機の放射線管理区域で作業員が転落し、頭の骨を折る重傷を負ったと発表した。同原発構内では9月以降、5人が作業事故で負傷している。新潟県は原発の高橋明男所長を県庁に呼び、安全管理の徹底を要請する。
8日
東電は中越沖地震で被災し停止している柏崎刈羽原発1号機と5号機について、運転再開に向けて「系統機能試験」に入る計画書を経済産業省原子力安全・保安院に提出した。
9日
力玄海原発を皮切りに全国で計画されているプルサーマル発電について、日本科学者会議は、経済産業省、民主党、佐賀県に反対の申し入れを行った。申し入れ書ではプルサーマルについて「プルトニウムを大量に社会に流通させる一方、資源の有効活用の点からもメリットはきわめて小さい」などと指摘。また県への申し入れ書では、玄海原発で使うMOX燃料について、同じ工場で作られた燃料の一部が関西電力の自主検査基準に合わなかった問題に触れ、「関電から情報を入手して独自に調査し、県民に公開するよう」要請した。
9日
関電は高浜原発3、4号機のプルサーマルで使うMOX燃料の品質を証明する書類を経済産業省に提出(輸入燃料体検査補正申請)した。一方、県も、関電や燃料製造発注先の原子燃料工業熊取事業所(大阪府熊取町)の関係者から聴き取り調査し、申請内容が適切か確認するという。
13日
崎刈羽原発7号機の燃料棒から放射性物質が漏れるトラブルが起きた問題で、東電は、漏えいのあった燃料集合体(燃料棒74本の束)から問題の燃料棒1本を特定し、原因になったとみられる異物を発見したと発表した。
14日
原子力安全・保安院が安全審査中の東通村の東電東通原発1号機建設予定地で、地質構造などの現地視察が始まった。1号機は10年12月に着工、17年3月に運転開始予定。
15日
九州電力は国内初のプルサーマル発電を計画している玄海原子力発電所3号機に、MOX燃料を含むウラン燃料の装荷(取り付け)を始めた。作業は19日まで。
14日
日本原子力発電は、定期検査中の敦賀原発1号機で、緊急炉心冷却装置(ECCS)のポンプ駆動ディーゼル機関を冷やす海水配管の1カ所で、必要な管の厚みを下回っていたと発表した。腐食による減肉が起きており、原電は配管を切り出して交換し、原因を調べる。
15日
東電は、運転中の福島第2原発4号機で、原子炉再循環ポンプ2台のうちの1台が停止したため、一部の制御棒が自動挿入されて原子炉の出力が低下したと発表した。
16日
中部電力は、浜岡原発4号機が午後3時40分に営業運転を再開したと発表した。8月11日に起きた駿河湾を震源とする地震で緊急停止した後、損傷個所の点検などを行い9月15日から調整運転を続けていた。
16日
日本原電は、建設に向け準備工事中の敦賀原発3、4号機の基準地震動を約1.5倍に引き上げた結果、揺れに対する強度が保てなくなったとして、原子炉建屋などの構造を見直すことを決めた。国が周辺活断層を再評価したことに伴い、原電は同日、3、4号機の基準地震動を532ガルから800ガルに見直した。
16日
柏崎刈羽原発で作業員の負傷事故が相次いだことを受け、東電は再発防止対策をまとめ、県に報告した。東電は原因について、東電から元請け会社、作業現場という流れのなかで安全指導が十分でなかったとし、危険状態の把握、危険回避策など、現場確認や直接指導を徹底することなどを対策にまとめた。
18日
九州電力は18日午前10時半、玄海原発3号機の国内初のプルサーマルに向け、Mれる装荷(装てん)作業を完了した。今後は国の検査を受けながら発電再開に向けた準備を進める。11月上旬に試運転を始め、12月上旬の通常運転開始を目指す。
19日
関電は運転中の大飯原発2号機で1次冷却水に含まれる放射性物質(ヨウ素)の濃度が上がり、燃料集合体からの漏れを調査するため、原子炉を今週中に手動停止すると発表した。
げんぱつ (大阪・原発住民運動情報付録)
【 2009年10月25日 No.149 】
原発問題救民運動大阪連絡会