#150 原子力日誌・大阪10/21〜11/20

原発問題住民運動大阪連絡会 - #150 原子力日誌・大阪10/21〜11/20

#150 原子力日誌・大阪10/21〜11/20

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げんぱつ
 2009/11/25 14:47

23日
 青森県三村知事は経済産業省や文部科学省、首相官邸を相次いで訪れ、国の核燃料サイクル政策の堅持を求める申し入れをした。各閣僚は「安全の確保を大前提に、引き続き着実に取り組んでいく」(直嶋正行経産相)などと応じた。また、「青森県を高レベル放射性廃棄物の最終処分地にしない」という確約の再確認も得られた。


23日
 伊方町の伊方原発でのプルサーマル計画で、来年1月に予定されている3号機へのMOX燃料装荷に関して愛媛県は、国による耐震安全性確認について原子力安全・保安院による評価を要件とし、並行して独自に評価している内閣府の原子力安全委員会の判断を待たない可能性もある考えを明らかにした。

25日
 経済産業省が今月、財務省に提出した概算要求で、原子力関連予算は対前年度比では増額になった。一方、文部科学省は、高速増殖炉「もんじゅ」の運営費交付金として対前年度比29億円増の233億円を要求した。

26日
 東通村の東京電力東通原発1号機(出力138.5万kw)の準備工事状況が報道陣に公開された。開発エリア約82ヘクタールの敷地造成工事も9割以上が終了している。来年12月に着工、17年3月に営業運転開始の予定。

27日
 東海村にある日本原子力発電の東海第2原発の耐震安全性を巡る国の審査が大詰めを迎えている。今月中にも終了する見通しで、「合格」となれば原電はプルサーマル計画実施の事前協議などを地元自治体に申し入れる方針だ。

28日
 東電は福島第2原発の放射線管理区域内で手洗いに使用した雑水などの排水管に誤った接続が計16カ所見つかり、放射性物質「トリチウム」を含む水を海に放出していたと発表した。最大で年間放出限度の3万8000分の1程度で、外部への影響はないという。建設段階のミスとみられ、他の原発についても調査を始める。

29日
 上関町で原子力発電所建設計画を進める中国電力は、海域の作業区域を示す灯浮標(ブイ)7基を設置し、ブイの設置作業を完了した。反対派を説得できないまま埋め立て工事を本格化させることになった。

30日
 09年8月から起動試験が続く柏崎刈羽原発6号機について、原子力安全委員会は「機能健全性にかかわる問題はない」とする原子力安全・保安院の評価結果は妥当との見解をまとめ、運転継続を認めた。

30日
 関西電力は、大飯原発3号機の定期検査を31日から開始すると発表した。3号機は昨年8月、原子炉容器管台の溶接部に、応力腐食割れによるひびが入っていることが判明。溶接部はひびの深さを調べるため削られ、最大21ミリくぼんでいる。今回の定期検査では原子炉容器内の水を抜いた上で、このくぼみを肉盛溶接し、腐食に強い合金で覆う国内初の工事を実施する。関電は、この工事の予想総被ばく量(作業員の被ばく量の総和)を0・34人シーベルトと予想。人体には影響はないという。

30日
 福井県原子力安全専門委員会が開かれた。来年3月に40年超運転を迎える敦賀原発1号機(敦賀市)について、「60年間の運転を仮定しても健全性を維持できる」とした日本原子力発電の高経年化技術評価を審査し、「妥当」と判断した。

30日
 日本原子力発電は、定期検査中の敦賀原発1号機で、原子炉圧力容器内にある蒸気乾燥器(ステンレス製、重さ16トン)の溶接部分12カ所にひびが見つかったと発表した。仮溶接の部分で、機器全体の機能や強度に影響がないことから、原電は今後ひびを補修せずに運転することを決めた。

       11月

4日
 日本原子力発電は、敦賀原発1号機の原子炉再循環ポンプの軸封部を、水漏れが起きにくい改良型に取り換えると発表した。再循環ポンプは、水漏れ量が上昇するトラブルが全国の原発で多発して、沸騰水型の“アキレス腱”になっていた。

5日
 関電は、来年11月で運転開始から40年を迎える美浜原発1号機(34万kw)について、50年間の運転は技術的に可能とする評価書を、原子力安全・保安院に提出した。美浜原発1号機の後継機のめどが立たない場合、関電は事実上、50年間運転するものとみられる。 
5日
 九州電力玄海原子力発電所3号機が5日午前起動し国内初のプルサーマル発電に向けた一歩を踏み出した。

6日
 定期検査中の美浜原発1号機で午後3時ごろ、原子炉起動の準備として制御棒の駆動試験を行っていたところ、系統に異常を示す2種類の警報が鳴った。2回目の試験でも約1時間半後に同じ警報が鳴ったため、関電は6日に予定していた原子炉起動を延期し、原因を調べている。再開の見通しは立っていない。
   
8日
 東電は、柏崎刈羽原発7号機を43日ぶりに再起動させ、順調に進めば今月中旬までに営業運転へ移行する。

9日
 原子力安全・保安院は、日本原燃の使用済み核燃料再処理工場で3項目の保安規定違反があったと発表した。保安院は同日、原燃に保安活動全般に対する指示文書を提出し、24日までに改善策を報告するよう求めた。保安検査の県内の対象施設は、原然の再処理事業所と濃縮・埋設事業所、東北電力東通原発(東通村)で、8月24日〜9月末に行われた。東通原発での違反はなかった。

9日
 日本原子力研究開発機構は高速増殖炉「もんじゅ」の5回目の安全性総点検報告をまとめ、原子力安全・保安院に提出した。今回の報告が最終になる見込みで、機構は「運転再開に向けた準備が整った」としている。 

9日
 定期検査中の美浜原発1号機(美浜町、加圧水型、34万kw)で6日夜、制御棒の駆動試験中に2度の警報が鳴り原子炉起動を延期したトラブルについて、関西電力は、駆動装置につながる電源ケーブルの接続不良が原因と発表した。関電は接続をやり直して同日午後7時、原子炉を起動した。

11日
 東電の平成22年3月期決算(単独)の経常利益が、2000億円程度になる見込みであることが分かった。運転を停止した柏崎刈羽原子力発電所の100%の出力で試験運転中の6号機が稼働し続ける可能性が高まっためだ。

11日
 市民団体の「原発問題住民運動福井県連絡会」は、来年11月で運転開始から40年を迎える関西電力の美浜原発1号機の、運転継続とプルサーマル計画に反対するよう福井県に申し入れた。

11日
 柏崎刈羽原発を保有する東京電力に対し、新潟県が課す核燃料税について、総務省は、県が求めた引き上げに同意した。税率は現行で燃料価格の12%だが、今回の改定で全国最高の14・5%に引き上げられる。期間は5年間。

12日
 Jパワーは、14年11月に営業運転を開始する予定の大間原発で使用されるMOX燃料製造に必要なプルトニウムの譲渡契約を東京電力など7電力会社と交わしたと発表した。

13日
 北陸電力は調整運転中の志賀原発2号機で、電源供給がストップした場合に備える非常用ディーゼル発電機3台のうち、2台が正常に動作していないとして、原子炉の停止操作を始めた。外部への放射能の影響はないとしている。
 
13日
 関電は、美浜原発1号機の発電を午前7時8分に停止したと発表した。原子炉は停止していない。定期検査中で、9日に原子炉を起動し、12日に発電を開始したが、発電機の出力が異常な上昇と降下を繰り返した。同機は国内で2番目に古い商用炉で、関電は5日に40年超の運転継続を表明したばかり。

17日
 結論が持ち越しになった高速増殖炉「もんじゅ」及び関連研究開発の事業仕分けで、同開発事業を対象にした再度の仕分け作業は行わないことが決まった。もんじゅの運転再開の可否を含めた結論は、政治判断に委ねられる。

19日
 柏崎刈羽原発3号機で、中越沖地震後の点検・復旧作業中としては11件目となる火災が起きた。18日には柏崎市と刈羽村が6号機の営業運転移行に同意したばかり。泉田裕彦知事は「現状把握が先」と営業運転容認の判断を先送りした。

19日
 玄海原発3号機のプルサーマル発電に使うMOX燃料をめぐる自主検査などに関する質問を九電に出していた県平和運動センターなど3団体が、同社からの回答を受けた。回答は「玄海原発のMOX燃料は関電の基準に照らしても問題ないと工場から聞いている」と説明し、具体的な検査データについては「商業機密で公表できない」とした。

げんぱつ (大阪・原発住民運動情報付録)

【 2009年11月25日 No.150 】
原発問題救民運動大阪連絡会

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