#2009-12-20 (33-3)事務局ニュース

大阪公害患者の会連合会 - #2009-12-20 (33-3)事務局ニュース

#2009-12-20 (33-3)事務局ニュース

カテゴリ : 
患者会ニュース
 2009/12/22 17:27
大阪公害患者の会連合会 事務局ニュース 2009.12.20 (33-3)

■<第3回全国幹事会&環境省懇談会>

 12月13日全国連合会(東京)で全国幹事会が開催され続いて14日には環境省との懇談会が行われました。

*全国幹事会

 全国幹事会は13日ごご1時より14日の正午まで行いました。幹事会ではPM2.5のその後の国の対応や暫定税率の廃止で補償法の財源がどうなるのかなど公害患者を取り巻く情勢について議論し、その後各地患者会の報告を行いました。「新たな被害者救済制度」や来年の総行動、全国大会の準備、各地の認定闘争など議論し、最後に午後からの環境省との懇談会に対し打ち合わせをしました。

*環境省懇談会
 「補償法」がある限り財源は確保する

  環境省との懇談会では、主に
?来年度の障害補償費の引き上げについて
?暫定税率が廃止された場合「補償費」はどうなるのか 
?「SORAプロジェクト」(健康影響調査)の進捗状況について

 当日環境省からは守口保健業務室長をはじめ6名が参加されました。
環境省は「今回から障害補償費に70歳以上のランクができた。昨年つくった2%条項の適用で上がり下がりは2%で押さえる。経済状況が非常に厳しくこれが精一杯です。

 暫定税率の廃止などで自動車重量税からの2割の繰り入れがなくなっても『補償法』がある限り財源は何とかする。安心してください」と回答しました。患者会からは、年金暮らしで高齢者の多い患者の生活実態をそれぞれ訴え引き下げは許せないと強調しました。民主党の「新陳情方式」により今回は交渉ということにはなりませんでした。

 

■新型インフルエンザ予防接種 公害患者無料化実現!

9月24日付で大阪市に要望していた新型インフルエンザワクチンについて助成事業として無料で実施するとの回答を得ました。すでに皆さんの手元に大阪市保健所よりお知らせと合わせ申請用紙が届いていると思います。新型インフルエンザは糖尿病や慢性呼吸器疾患(ぜん息)など基礎疾患のある人・妊婦・乳幼児・など重症化するおそれがあるといわれています。

公害患者は優先順位に入っていますがワクチンが不足しているためなかなか思うように摂取できない状況がありますが、申し込みはしておきましょう。

今回のワクチンの無料化については今春新型インフルエンザが流行したときから全国連合会として環境省に「ぜひ無料にしてほしい」と要求していたもので大阪でもいち早く申し入れを行い交渉を行う中で実現されたものです。

*接種は1回分しか適用されません
*年齢制限はありません
*生活保護受給者・市民税非課税世帯の方は大阪市の非課税世帯等の無料接種の取り扱いが優先的に適用されます。
わからないときは、医療機関・患者会にお問い合わせ下さい。

●八尾市・守口市でも患者会で、申し入れ無料化が実現しました。東大阪も問い合わせたところ無料化する方向です。

 

■新たな医療費救済で大阪府交渉

  11月18日「あおぞらプロジェクト大阪」で大阪府との懇談を持ちました。
  要望内容は主に「新たなぜん息等呼吸器疾患で困っている方の医療費助成」と大気汚染対策についてです。

未救済の患者さんが病の苦しさ・医療費負担に生活もできない実態を訴えました。しかし大阪府の担当者は府下のぜん息患者の数や実態についても「解らない」「国の対策待ち」「お金がない」との回答に終始しました。

 大気汚染対策については上限値の0.06を達成し、さらに改善を図る対策を進めていきますと回答しましたが、具体的な対策については述べませんでした。

  初めて参加された未救済の患者さんは「あんなところに始めていって偉い人たちと話したけど、府の人らが私らのこと何にも考えてくれてへんと思った。わかってもらうまで運動せんとあかんね」と言っていました。

 

■日本環境会議30周年記念尼崎大会
 公害被害者の救済と地球にやさしい街づくり

 11月22日尼崎アルカイックホールにて500名の参加で日本環境会議30周年記念集会が開催されました。

 淡路剛久理事長(早稲田大学大学院教授)より、30年間の被害者救済、環境権確率の取り組みなど紹介され、地球環境問題にこれからも取り組んでいきたいと挨拶されました。

 その後2つに分かれて分科会が行われ、第1分科会は「道路公害と地域再生・被害者救済」第2分科会は「アスベスト被害の実態と補償・救済」について報告や討論が行われました。

 第1分科会では5人の先生方から報告があり、公害裁判で和解した尼崎からは「連絡会」として取り組んできた道路政策の課題である公害規制・被害者救済・地域再生についてなど報告されました。

 第2分科会では尼崎や泉南でのアスベスト被害の実態について報告や議論が行われました。

 

■新たな被害者費救済制度について


 私たちが一番関心を持っていた「新たな被害者救済制度の提言」が行われました。

 この提言は全国連合会が日本環境会議に参加する学者・研究者・各地大気裁判に関わった弁護団の皆さんにお願いして出されたものです。

 提言では1988年に公害指定地域が解除されたことが被害をいっそう拡大させ深刻化させているとしています。一方大気汚染が改善されないもとでぜん息被害者(呼吸器疾患)が増え続けている状況。またPM2.5(微小粒子状物質)がぜん息、肺ガン、循環器に影響をおよぼす有害物質であるとして9月9日には私たちの運動の中で環境省は環境基準を決めました。

 被害者がいる限り早急な制度化が必要であり医療費救済制度は緊急性を要する課題であると強調されました。認定患者と新たな被害者が力を合わせ医療費助成制度を実現させることは現行の「補償法」を守ることにつながると提言しています

 

■白井市長 皆さんと力あわせ街づくりを!

 全体のシンポジウムでは、白井文尼ヶ崎市長が尼崎市の歴史にふれながら大気汚染や自動車公害など公害防止の取り組み、尼崎の森「中央公園」づくりについて報告。「環境と共生するまち尼崎をめざして、住民や市民の皆さんとともに活動し、皆さんから学びたい」と話されました。

 尼崎公害患者会の松会長は、命がけで取り組んだ裁判闘争を振り返りながら、この経験を街づくりに生かしたいと決意を述べました。

パネルディスカッションでは4人の先生から報告。会場からも質問・意見が多く出されました。とても盛りだくさんの課題ではありましたがこれまで取り組まれた「環境再生」街づくりの具体的な経験をふまえ、地球温暖化問題を中心課題に据えて取り組む事が議論されました。

 石井文市長の過去を変えることはできないが、未来を作ることはできるし、未来を作る責任があるとの言葉は印象的でした。

 

■らくらく呼吸法 講演会

 少し動くと息切れがする
 しんどい。こんな方のために

 《第一部》では
日常の生活を少しでも楽に過ごせるように、リハビリの内容ややりかたなど学ぶことができます。

 《第二部》では
医療従事者向けの受講内容となっています。医療関係の方もぜひご参加ください。どちらも参加できます
 

*日時=1月16日(土)
    午後1時から5時
*エル大阪
*講師
 長坂行雄(近畿大学医学部教授)
 前倉亮治(刀根山病院副院長)
 石原英樹(大阪府立呼吸器
    アレルギー医療センター)
*ぜひ誘い合わせて参加しましょう。

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