原発問題住民運動大阪連絡会 - 最新エントリー
ライフライン市民フォーラムは2月12日、関西電力に「第10回話し合い申し入れ書」を提出しました。
関西電力株式会社 社長 森詳介 殿
ライフライン市民フォーラム(LLCF)
貴社との間でこれまで9回の話し合いを信頼関係の中で進めてきたことを感謝します。引き続き第10回目の話し合いを下記の四つの課題で行うことを申し入れます。
第一は、美浜三号機配管破断事故以来繰り返してきた話し合いで確認した安全対策、今後の検討を要望した問題などについて、実施状況や、検討の到達点を確認する、原発の安全に関わる問題の質問です。
第二は、貴社が準備を進め、私達が反対を表明 しているプルサーマルについて質問です。
第三は、すでに一部話し合いが行われてきましたが、将来にわたって人類の安全に関わる地球環境問題について、大量排出量の温暖化ガス発生源である電力産業の主要な構成員である関西電力に対して質問です。
第四は、情報公開(開示)に関しての質問です。(別添資料参照)
■1月
22日
福井県内原発の耐震安全性を審査している国の作業部会は、日本原子力研究開発機構が定めた高速増殖炉「もんじゅ」の基準地震動を「妥当」と判断した原子力安全・保安院の評価書をおおむね了承した。この作業部会の上位にある合同部会の了承を受ければ、もんじゅの基準地震動は760ガルで確定することになる。
25日
来月にプルサーマル発電開始が予定されている四国電力伊方原発3号機について、国の原子力安全委員会は、四電の耐震安全性評価を妥当とした原子力安全・保安院の結論を認める決定を出した。
25日
福井県原子力安全専門委員会(委員長、中川英之福井大副学長)が年度内の運転再開を目指す敦賀市の高速増殖炉「もんじゅ」を視察した。日本原子力研究開発機構が行った設備健全性確認については、「委員会としても納得できる」と結論付けた。
■12月
24日
高浜原発3、4号機のプルサーマル計画で使用するMOX燃料について県と高浜町は、品質保証活動が計画通りに行われており安全性に問題がないとして、関西電力に対して、輸入燃料体検査補正申請の報告内容を了承することを伝えた。
24日
東北電力が女川原発3号機で導入を目指すプルサーマル計画に関し、県の安全性検討会議は、「安全性は確保される」とする中間報告を公表した。
25日
東京電力は、営業運転移行前の最終検査を目前に、制御棒の位置表示に不具合が生じた柏崎刈羽原発6号機を停止することを決め、操作を始めた。格納容器内にある電子機器(位置検出器)が不具合の原因とみて、原子炉停止後2週間ほどかけて、交換作業などを行う。
1月19日、中部電力は浜岡原発5号機が昨年8月の駿河湾を震源とする地震で3、4号機などに比べ大きな揺れを観測した原因は「比較的浅い地下構造の特性による」との調査の中間報告を同市議会に行いました。報告は「原発の東側から来る地震波だけに見られる特性」であり、「最大で2倍程度増幅する可能性がある」と述べ、中電としてはさらにボーリング調査などを行うとしています。同じ発電所の敷地内の原発で原発によって震度に大きな違いがあるという現実が明らかにったことは、地震に対して安全な原発設計にとって深刻な問題です。
長期運転時代に入った関西の原発
今年、福井県内で日本原子力発電敦賀原発1号機、関西電力美浜原発1号機の2基の原発が、国内で初めて40年を超える運転を計画し予定しています。関西電力は今年運転開始40年を迎える美浜原発1号機について、昨年11月には継続運転か建て替えかの態度を決めると予想されていましたが11月5日、「50年運転可能」の技術評価書を国に提出し、運転継続の計画を明らかにしました。
日本原電の敦賀1号機は、後継の3号機が運転を開始する16年に廃炉することが決まっていますが、美浜1号機は後継機の計画は具体化していません。関電の森社長は新年のあいさつに福井県内の各自治体を訪れましが、美浜1号機の運転期限について一切明言を避けました。地元の美浜町では、建て替えに伴う地域への経済効果を期待する強い声がありますが、関電は「答える状況にない」と繰り返し、1号機の運転と新しい原発建設を関係づけることを避けています。このような状況に対して、さらに10年延長して運転開始以来60年間の運転も可能と言う声もあります。
24日
六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場で3項目の保安規定違反があったことを受け、日本原燃は原子力安全・保安院に改善策をまとめた報告書を提出した。▽やるべきことを万遍なくやるのではなく優先順位をつける▽日常業務の中に潜在するリスクを洗い出す▽個別の作業計画立案時に設備のメンテナンス計画を盛り込む−−の3点を新たに追加した。
24日
調整運転中の美浜原発1号機で13日に電気出力が異常に上下したトラブルで、関電は電気出力を調整する装置の油圧弁に異物が混入したことが原因と発表し、発電を再開した。
24日
原子力安全委員会の「もんじゅ安全性調査プロジェクトチーム(PT)」が、「もんじゅ」を現地調査した。95年のナトリウム漏えい事故を受けて「機構」がまとめた安全性総点検や、ナトリウム漏えい検出器施工不良など昨年から相次いだミスを巡り、原子力安全・保安院が行った規制の妥当性を調べる。
26日
中部電力は、浜岡原発1、2号機の廃炉へ向け、放射性物質を取り除く除染作業を30日に開始すると発表した。18日に国から認可された廃止措置計画に基づき具体的作業に着手するのは初めて。36年度完了を目指す廃炉計画の実質的作業がスタートする。
原発問題住民運動全国連絡センター第23回全国総会・交流集会が11月23日に東京で開かれました。総会では、10月に開かれた「全国交流集会in青森」で克明に調査分析された原子力施設の耐震安全性問題の成果を受けて、大地震の活動期に入っている日本列島で、原発の危険から住民を守る原発住民運動が立ち向かう情勢と運動論が中心課題として討議されました。
総会への報告の中で伊東筆頭代表委員は原発動向への「基本認識」として以下の諸点を示し、この認識を全国総会が掲げる11項目の「緊急要求」と合わせて、国民と共有することが住民運動の原点であることを強調しました。
美浜1号・敦賀1号の運転継続で本格的な長期運転時代を迎える日本の原発
関西電力は11月5日午前、来年11月で運転開始から40年を迎える美浜原発1号機(福井県美浜町、加圧水型、34.0万kw)について、50年間の運転は技術的に可能とする評価書を、原子力安全・保安院に提出し、同日午後、福井県などに説明しました。
関西電力が5日、美浜原発1号機の運転継続の方針を示したことに、県内の自治体からは慎重な対応を求める声が上がっています。
この日、県庁で旭信昭副知事と面会した関西電力の森詳介社長は「保全活動を適切に実施することで、運転開始後40年を経過しても、安全に運転を継続することが可能と判断した」と強調しました。
「見切り発車」との批判もある中、九州電力玄海原発3号機(玄海町)で5日、全国初のプルサーマルに向けて原子炉が起動しました。使用済みMOX(プルトニウムとウランの混合酸化物)燃料の処分方法、原発運転の安全性など、将来像が見えぬまま、一歩が踏み出されました。
げんぱつ (大阪・原発住民運動情報付録)
【 2009年11月25日 No.150 】
原発問題救民運動大阪連絡会